社会人

□サイコパス
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俺が検事になった理由

それは俺が中学生の頃、小学生だった妹が変質者に攫われそうになった事件がきっかけ

妹を襲った奴は余罪が何件もあった
小児性愛者の犯行

どれだけの子が怖い思いをしただろう

俺の妹も後に情緒不安定になった
まぁ、それは攫われそうになった事とは関係なかったんだけど

今では幸せいっぱいみたいだから兄としては言う事は何も無い




「あ、佐藤検事」

「あぁ、水越弁護士 お久しぶりですね」

「ですね ご無沙汰しちゃって」

「いえいえ、こちらこそ」

水越弁護士とは何度か法廷で顔を合わせている

冤罪を無くし、罪を犯した者が無実で釈放される事がないように
と言う俺の信条を理解してくれている1人

弁護士と検事は敵同士という考えは当たり前にある法曹界

俺にしてみたら下らない

自分の面子とかそんなものはいくらでもくれてやる



「お忙しそうですね」

「ん〜、…忙しいと言うか手こずってると言うか…」

手こずってる?
弁護士で手こずる事って何だろう
手詰まりとかお手上げとかなら耳にする言葉だけど…

「ちょっとお時間ありますか? せっかくだから佐藤検事の意見も聞いてみたいので…」

「構いませんよ」

 
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