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□家族と静かに暮らしたいだけ
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この国に住むようになって三年が経つ
私はやっと13歳になった

私が生まれた国は魔力が無い国だった

そこで私を助けようとしたお母さんが魔力を使い、見ていた人達に魔女と言われ虐げられ、逃げるように国を出た
その迫害されている時に私は恐怖の中で前世の記憶を思い出した

いくつかの国を1年くらいで転々としてこの国に腰を下ろした

根を下ろした理由はこの国は他の国とは違い魔法がある国だったからだって

平民と呼ばれる私たちの様な人や、この国では爵位を持たない人達は魔力量が極端に少ないか全くない人が多いけれど、貴族は魔力持ちが当たり前らしい
聖女と呼ばれる人も現れたりして、歴代の聖女は平民出身が多いらしいのは皮肉よね

手の甲に聖女の印が現れるらしいが、生まれて直ぐなのかはマチマチだって

治癒魔法は聖なる魔法の分類
この国は魔力持ちが多いとは言え、聖魔法を使える人は極わずかで魔力量も少ない事を知った両親は、私に人前では魔法を使わないようにという事と前世の記憶がある事は黙っているようにと念を押した

私は聖女なんかではないけれど…

私がお母さんに魔法を使わせたせいで国を出なくてはいけなかった事に、申し訳ない気持ちと、魔女だと迫害に近い事をされたお母さんを見ていたから、私は両親の言葉を常に守った

魔力があるのはお母さんと私だけ
お父さんは魔力のマの字もない


私が生まれた国の貴族だったお父さんが平民だったお母さんと恋に落ち、お父さんは爵位を捨ててお母さんと結婚したんだとか

お母さんが国を出ると言った時も、お父さんは一緒に行くと譲らなかったって、たまにお母さんに惚気られる

 
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