社会人
□サイコパス
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「実は今、殺人事件の被疑者の弁護をしてまして…」
水越さんの話を聞いたら、手こずってると言う意味がわかった
無罪を主張する被疑者のアリバイが取れない
事件のあった時間に喫茶店に居たと証言しているが、喫茶店には防犯カメラがあるものの入口付近にしか設置しておらず、被疑者は帽子を被っていた為に顔が特定出来ない
格好も量産されている物だったらしく特徴らしい特徴はなく、店員や客の目撃証言も得られない
それでも聞き込みをして辿って行ったら、その喫茶店で有力な目撃者が見付かった
しかし、その目撃者が証言はおろか協力する事も拒否してる、という現状らしい
「その目撃者は、警察が嫌いとか?」
中にはそういう人も居る
「多分それもあるのかも知れません…」
水越さんが言い淀んだが、警察に協力したくない時点で犯罪歴でもあるのかと調べたらしい
犯罪歴はなかったが、過去に被害者としての記録があったとか…
となると、その時の警察の対応いかんで警察嫌いになる場合もある
「当時の喫茶店のお客さんにも当たったんですけどね その目撃者の事は覚えているけど、被疑者の事は曖昧で…」
「…目撃者が何か目立っていたとか…ですか?」