ガールズラブ 4

□結衣の秘密ノート
1ページ/42ページ



私は生まれつき体が弱かった
未熟児で産まれたせいもあるだろう

産まれて暫くは保育器で過ごし、幼稚園、小学校も殆ど病院で過ごした

年を重ねるに連れて私の心臓は急速に悪くなって行って、心臓移植しか助かる道はないと言われていた

日本の医療は日々発展して言っても臓器移植は倫理的な観点からも遅れている

病院の院内学習を受けながら受かった高校にも少ししか通えずに2年生になった

ドナーは順番待ち
適合率も合わせれば私が生きてる内に順番が回って来る事はないだろう

お母さんは大丈夫だから、希望は捨てちゃダメよ
と言っていたけど、私は終活したいと思っていた
心残りがないように

そして高校生として最後の時間を過ごしたいと思った

友達、学校、教室、お喋り…
どれも私が憧れ続けたもの

反対する両親を懸命に説得して、私は高校生として復帰した
後数ヶ月の命なら、キラキラして終わりたい…

楽しかったって終わりたい

 
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ