10/02の日記

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アスファルトに張り付く赤は
染み出たセピアを塗りつぶす

大切なあなたを
どうしても どうしても思い出せなくて
何度も噛んだ親指は
呆れた息を吐いて眠った

しゃがんで拾った椛は
赤に目が眩む私へ
湿り気を帯びた手を伸ばす

頬へあてた椛は
もう一雫 濡れたけれど

それでも私はあなたを
なにひとつ 思い出せなかった

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