エレリ本

□エレンのためにできること
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リヴァイさんからまさかのマトリョーシュカスタイルでのプレゼントをいただき、すぐにおいしくいただけたかというとそうでもなかった。
なぜか知らないけれど手は出すなと言われ、俺はさっきから大人しくベッドの上で胡座をかいていた。
一方のリヴァイさんはベッドサイドの淡い明かりの中で俺の上にまたがり、その目にあやしい光をたたえて一枚一枚布を脱ぎ捨てていく。
最初はたしかにかわいいかわいい黒猫だったのに、今や雌豹のようなしなやかさでもって俺の視線を奪う。

ロンパースを脱ぎ去ったあとに現れたのはストイックな学ランだった。
リヴァイさんはその大きな金ボタンを一つ一つ丁寧に外していく。
学生時代腐るほど見慣れたもののはずなのに、リヴァイさんの持つ少し気だるげな雰囲気と相まってかひどく危うい色気が感じられる。
物言わぬ静かな空間はピンと張りつめていて、身動き一つ満足にとれやしない。
全て外し終えたのち、ベッドの前に立って俺に背を向け、視線だけを俺にあてながらゆっくりと肩口から下ろしていった。
しゅるりと衣擦れの音を立てて次に視界に現れたのは、黒地に白いエプロンがかわいいメイドドレスだ。
スラックスも脱ぎ捨て、エプロンからカチューシャを取り出し頭につけてからこちらを向き直る。
さっきのみたく詰襟の長袖だから露出は少ないものの、ふわりとしたスカートがまだ幼く中性的な肢体を怪しく彩った。
「…エレン」
すいと近づき、唇に触れる直前まで自分のそれを寄せる。
「どうだ?……ゴシュジンサマ」
ひそめた声で紡がれるのは衣装にそぐうもので、そんな趣味はないと思うのに不覚にもぞくりときた。
そのまままるで愛撫をするかのように首筋、鎖骨、胸元を辿っていく。
しかしそのどれもぎりぎりで、決して触れようとはしない。
「もうこんなに張ってんのか」
そこに顔を寄せ、上目で俺の反応を探る。
すいと鼻先が擦れ、さらなる熱がじんと滲んだ。
「…ッ」
「触ってほしいか?でもまだだ」
リヴァイさんはゆるりと上体を起こすと背後のファスナーに手を回す。
独特の音を響かせて全て下ろしきると、俺の唇に舌を絡めるキスをした。
舌を追えば逃げられ、引っ込めれば差し込まれる動きにもどかしく感じていると、再び衣装を剥ぐ音が耳に届いた。
熱い吐息とともに唇が離れ、開けた視界一面に現れたのはピンクのナース服だった。
カチューシャの代わりに小さなキャップまでつけていて、体温計まで持っている。
先ほどより露わになった首筋と、タイトになった腰回りがリヴァイさんのラインを際立てていやらしい。

「検温、な」
軽く触れるだけのキスを交わしたあと、俺の寝衣のボタンを緩めにかかる。
「…全部外すの?」
「だめか?」
いいよと答えれば、たっぷり時間をかけて外され前をはだけられた。
体温計の先で首筋から腹回りまで肌を撫でられ体がはねた。
「ちょっと、リヴァイさん…っ」
「すげえ、上下してる」
そりゃそうだろう。
視覚にも煽られ一方的に弄られれば息も荒くなる、胸だって大きく上下するよ。
「触りてえな」
「…俺もですよ」
ひそめた目で訴えれば、俺にかぶさるように身を乗り上げて…耳元でまだだと囁いた。
そのまま俺の寝衣を肩から外し、腕を撫でながら下ろしていく。
「リヴァイさん…疲れマラはご存知ですよね?」
「風呂場で二発もやっただろう」
その後でこんなの見せつけられたら、興奮しない方がおかしい。
「俺が全部脱ぎ終えたら、ガチガチに固くなったのを、エレンが気に入ったやつ着せてぶちこめばいい」
「…後悔しますよ?」
そう返せば、十分反り返っているそれをゆるりと撫でるふりをして、うっすらと淫靡に笑んだ。

そうして目を伏せキャップを外し、俺の目の前でナース服を剥いでいく。
その下は赤いリボンが印象的なセーラー服だった。
肩口が合っておらず鎖骨が丸見えになってしまっているのに、v字部分のホックも外してしまう。
さらには俺の前に腰を下ろし、胡座を組む俺の足に踵を乗せた。
肌蹴たスカートの裾からほっそりとした太腿が覗く。
どんどん露出度の高くなる格好に、終わりが近いことを悟った。

「リボンだけ、外していいぞ」
軽く頭を傾けてリボンへと向けられた目線を辿り、そこへ手を伸ばす。
しゅる、と音を立てて引き抜けば、軽くのけぞり唇が上向く。
噛みつくように貪れば震える唇で受けとめられたあと、胸に手をついて引き剥された。
荒い息で俺を見つめるリヴァイさんにゆっくりと声をかける。
「してほしかったでしょう?」
リボンを完全に外してそう問えば、怪しく揺らめいていた瞳が別の意味で揺れる。
「先生の、もうガチガチだから触ってくれる?」
「っ…えれん、まだ…」
「早く。触り方は、教えただろ」
「ぁ…」
とたんに物欲しそうな顔つきになって、小さな手がゆるゆると俺の下腹部に向かい始めた。
一撫でしてから、硬さを確かめるように上下に扱く。
「そう。リヴァイはいつも上手だね」
ちら、とこちらを見ては頬を赤らめ、すぐに俯いてしまう。
「どうしてほしい?」
「…俺が、ぜんぶ脱ぎ終えてから、これを…」
「じゃあ早く脱いで」
v字にくいと指をかけて引き寄せる。
「それとも俺に、脱がせてほしい?」

「…っ、ぬ、ぬぐ」
バサバサとセーラー服を脱ぎ捨て、その下から現れたのは素肌が透けるほど薄いベビードールだった。
慌てて脱いだせいかもともとが大きいのか、片方の肩ひもがずり落ちて乳首が露わになっている。
下着は履いておらず、勃ちあがった小さな性器から溢れた汁で前にシミを作っていた。
「これも、借りものなの」
「…っ、クリーニングは、した」
ふうんと目を細めれば、小さく喉を鳴らしたのち熱い吐息を零す。
「これも、すぐに」
「待って」
胸元の生地をぎゅうと掴んでそのまま引き下ろそうとするのを止めて、その手を取って俺の両脇につかせた。
「先に、俺のも外に出してくれる?」
手を離さずにこりと笑めば、浅く胸を上下させて頭を沈めていった。
「…でっかい…」
寝衣の上からちうちうと口づけられ、かぷりと食まれる。
口でゴムをひっぱり、下着も同様にして反り返った性器を露出させると、その場所から俺をじっと見上げた。
「どう?…リヴァイ」
「…ほしい」
「そう言えば聞いてなかったけど、これをどこにぶちこんでほしいの?」
「おし、おしりに…っ」
はあはあと熱い吐息を零し涙をにじませて請うのを聞いたあと、両手を離して組み敷き一気に奥まで突き立てた。
「やあ、あぅう…っ!!」
ぐちゅ、ずぷと音を立てて飲み込まれた陰茎は一度目に勝るとも劣らない。

「あ…っは…、がちがち…んぁっあっ」
「リヴァイさんこそ、あんなにしたのに、ぎゅうぎゅうじゃないですか」
風呂場で出した分はきれいに掻き出したはずなのにどろどろに蕩けて、俺を離すまいときゅうきゅう締まる。
全身で求められる感覚に愛おしさがこみ上げるけど、身の内に溜まった欲が暴れまくって抑制が効かない。
「あなたが、あんなに煽るから…っ」
三度目とは思えないほど激しく腰を打ちつけ、奥を穿つ。
リヴァイさんに腰を振らせる余裕も与えず、セックスを覚えたてのガキみたいに腰を振った。
「あっあっ…っ、えれ、んっ!や、あっえれ…っ」
いつもみたいに緩急をつけたり、ポイントをずらしたりもできない。
まるで遠い昔に立ち返ったかのようなセックスに、ひどく溺れた。

「…っは、く…っ」
途中何度か空イきしていたらしいリヴァイのナカに、何度目かの精をぶちまける。
ぐいぐいと腰を押しつけて出しきったあと、荒い息をついてリヴァイの上にどさりと被さった。
ちうちうと額や頬にキスを降らせるのに、まるで反応がない。
「…リヴァイ?リヴァイさん?」
顔を覗きこめば、小さな恋人は意識を飛ばしてくったりしていた。
「やばい、またやっちゃった…」
しかも今回は最後までだ。
我ながらぶっ飛んじゃったなあ…
とりあえずこのレンタルプレゼントは全部俺が買い取って即処分、リヴァイさん用に買いなおして今度また着てもらおう。
小さな額に張りつく髪を梳いて、もう一度キスを落とす。
「おやすみリヴァイさん、愛してますよ」


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