ギフト置き場

□黒猫様の言う通り!おまけ
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.TheWorldのジィンさまからステキおまけ編をいただきました!!><///
めちゃかわな2匹の春の陽だまりのようなしあわせポカポカ風景…うおおおぉ!癒されます〜!!><。
・・・・・・・・・・・・


「エレン、」
「なぁに、りばいさん」

エレンはおやつのパンを食べていた。
いつもカラスに狙われているので、今日も子守をしてやっている。

「お前、デカくなってきたな…」
「…そう?大きくなったかな…?」
「・・・、豆柴なんだろ…?」
「うん、ご主人様はそう言ってた」

少しずつだが、すくすく大きくなっていくエレン。
頭がきちんとついて行っているのかが心配だ。

「りばいさん、一緒にお昼寝しよーよ」
「なんでおれが…」
「だって、今日はパトロールしない日でしょ?」

…お前、そんなこと理解できるようになったか。
賢くなったか?

「だから、今日は一緒にいようよ」

エレンが芝生に寝た。

「そこで寝るのか…?」
「うん、草の匂いがする」

草の上を歩くのは嫌じゃない。
踏んだ時の感触も、時折見つける季節の花もすきだ。
だが、寝るのは別だ。

「・・・、じっとしてろよ」

確かに今日は日向ぼっこ日和だ。
外で寝るのも気持ちが良いだろう。

「り、りばいさん…?」
「…なんだよ、一緒に昼寝したいんだろ」
「…おれのお腹の上だよ…?」

エレンを敷いて、その腹を枕代わりに寝る。
大きくなってきたとはいえ、やはり仔犬というだけあって、まだ一回り程小さい。
寝心地は…まあ、悪くない。

「うーん、まぁいっか!」

尻尾でたしたし、エレンを叩く。
大人しくしてろ。

「風が気持ちいいねー、りばいさん」
「ん…あぁ、そうだな…」

そよそよ、風が撫でていく。

「こういうの、いいねー」
「ん…?」
「りばいさんと一緒だ…」

うとうと、エレンは言った。

「…たまにはな、」

陽だまりがぽかぽか降り注ぎ、心地良い風が吹いた。

* * *

『おかーさん!!リヴァイとエレンが寝てる!!』
『あらほんと』

どのくらい経ったのか、子どもが庭に出てきた。
声が聞こえて、目が覚めた。

『仲良しだねぇ?』

エレンも目が覚めたようだ。
おれが起こしてしまったか…。

『ね、リヴァイ?』

シャッ

『痛いッ!!!!』

エレンがびっくりした顔をして、大好きなご主人様に寄り添う。
大丈夫!?ご主人大丈夫!?と周りで心配そうな声を上げる。

『なんで懐いてくれないんだよぅー!!!!』涙

わっ!と泣き出す。
なんで、じゃない。
おれはお前に飼われたいわけじゃない。

『もう1か月も経つのに…!エレンはアホだし…!』

エレンの動きが一瞬止まった。
が、すぐにまた心配し始めた。
聞かなかったことにしやがったな。

『ほんとはエレン以外どうでもいいだろ!!!!』

なんだと…?
それじゃまるで、おれがエレンが大事みたいじゃないか!?

『ごはんも家で食べないし!!!!』

それはおれの勝手だ。

『言う事聞かないし!!!!』

野良だからな。

『無駄に色艶がいいし!!!!』

お前の想像する物よりは旨い物食ってるからな。

『飼い主だと思ってくれてないんだ…!!!!』

…それをおれに求めるな。
エレンがいるだろ、エレンが。
…アホだけど。

『なに、また引っ掻かれたの』
『おかーさん…リヴァイが触らしてくんない…』
『まあ、拾ってきた野良だもの』
『でも…』
『いいじゃないの、手間かかんないし、綺麗だし、夜は帰ってくるし』
『だって…』
『こんな楽に飼える猫がいるなんてねぇ…』

しかもロシアンブルーだし、と母親が付け加えた。
母親、お前、よく猫みたいだと言われないか?
お前も自由を愛する種類の人間か。
気が合いそうだな。

『…あら、』

すりすり、足に尻尾を寄せてやった。

『ほら、可愛いじゃない』
『なんでおかーさんに懐いてんだよ…!!!!』
『いいじゃないの』
『おかーさんはおかーさんで、子どもが手を引っかかれたら心配して!!!!そんで、お前は手ぇ引っ掻いたんだから、擦り寄るのはおかーさんじゃないだろう!!!!』
『あら、興奮しすぎて饒舌になっちゃったわね、おとーさんソックリ』

お父さんそんな奴なのか。
まあ、学校上がったばかりにしてはいいツッコミだな。
しょーがない、ちょっとくらい機嫌とっといてやるか…。

『!!』

さりさり、傷口を舐めてやった。
これで暫くは黙って大人しくしていられるだろう。

『うわあぁ!リヴァイがデレたー!!!!』

…うるさい、黙れ。

* * *

「りばいさん…」
「…なんだよ」
「ご主人様のこと、すき?」
「…別に…、なんでだ?」
「ねえ、すき?」

あの後からエレンの様子がちょっとおかしい。
随分不安気な顔をしている。

「なんだ…すきって言ってほしいのか?」
「・・・、」
「わかった、まあ、すきなんだろうな、構うと面白いし」
「…りばいさんっ!」
「なんだよ、不服か?」

エレンが大きな声を出した。
何だ急に…。

「おれとご主人様、どっちがすき!?」

…可愛い奴。

Fin...


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