企画小説置き場

□生意気リヴァイくんに現代怖えと思わせる話。
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指がすっかり3本飲み込む段になり、ひとりの男のグロイ性器が露わになる。
それが突っ込まれる直前。
全員の意識がそこに集中する時がチャンスだ。
俺は画面に流れるキモイ映像に目を凝らし、そのタイミングで腕のロープを引きちぎった。
上体を起こし、両側にいた男の胸ぐらをつかんで引き寄せ頭をかち合わせる。
挿入寸前だったやつの股間を握り潰し、そのそばでカメラを構えていた奴の顔面に拳を突き立てた。
重い音を立ててカメラが床に落ちる。
視線は残りの2人に向けたまま、足を拘束していたロープをほどく。
全員とっちめてもいいが、ここから出ることが先決だ。
服はあった方がありがたいが、助けを呼んだ先で何か借りればいい。
うめき声をあげて崩れる4人からゆっくりと離れ、入口側にいるそいつらとの間合いをはかる。

攻撃されることにびびったのか、奴らに逃げ道を塞ごうという気はないようだった。
隙をついてすり抜け、ドアへと向かう。
だが、飛びついたドアノブはどんなに回そうともびくともしなかった。
「クソッ!何で開かねえんだ…っ」

「残念、会計しないと部屋からは出られない仕様なんだよね。さすがに来たことはなかったかな?」
2人の男に引き倒され背後から馬乗りされる。
腕を取られ、二の腕にゴムが巻かれて注射器を当てられた。
「このクソホモ野郎っ!離せ!」
ちくりとした痛みとともにゴムが外され、冷たい薬液が血管の中を通っていく。
その様を、信じられない思いで見続けた。

「すぐに効いてくるからね」
もともとこのつもりだったとしか思えないほど楽しそうに目を細め、そのままの姿勢で髪を撫でられる。
男の言う通り、ものの数分で頭がぼうっとし始めた。
体が痺れたようになり、思うように動かせなくなった頃、担ぎ上げられてベッドへと戻された。
痛めつけた男たちに何発も殴られ、どうにか無事だったらしいカメラですべてを写し撮られる。
俺が、ひどい喘ぎ声をあげて何度も空イきするところも、ケツにぶちこまれて潮を吹かされるところも…男たちの精液でドロドロになりながら、浅ましくも続きをねだる姿まで。
最高にやってられねえのは、それが全部意識下にあるってことだった。
そう言う薬なんだろう、ぼんやりと膜が張り制御できない体の奥で、俺の自我は保たれていた。

「あっあん、もっとおくっ!ぐりぐりしてっ!あっあ、そこ…ぉっきもちいっ」
横たわる男にまたがってくにくにぐにぐにと腰を振る。
「すっげ、この腰の動き、まじでプロってるな」
「誰に教わったのリヴァイくん」
「あっえれんん…っえれん、エレンっ」
こんなところで口にしていいはずがないのに、自制の効かない俺は連呼してしまう。
「あんまりそいつの名前ばっか言ってると、もうこれあげないよ?」
そう言って男が俺の腰を持ち上げて陰茎を引きずり出すと、いやいやをするように首を振って縋りついた。
「やだっこれがほしいぃっ…!ついて、ついてえ」
そのままいっそう激しく腰を振ると、堪らなくなったのか下から激しく突き上げられた。
「あっあっあっイっちゃう、またイっちゃう」
「うあああっ、すげ、締まるっ」
「やああああぁああぁっ!…アッ!!…はぁっ、あ……っ」
射精前の突き上げに翻弄され、奥に吐精された刺激で空イきする。
「はっ!すっげ、ナカに出されてイってやがる」
ガクガクと震える体を返されて、うつぶせになったところを別の男に突き入れられた。
「はあ、…ああぁんっ」
「うわ…とろとろなのにきゅうきゅう締めつけてくる。腰止まんね…」
遠慮のない注挿にもかかわらず、擦られるその刺激に腰を突き出してしまう。
「あ、あ、あ…えれん…えれんん…」
ぐすぐすと泣き始めた俺を、その顔もそそるね、と大写しにされた。
「おいすげえぞ、リアルタイムなのにカウンタ5万いった!」
「マジかよすげえな。リヴァイくん、前よりもっと有名になっちゃったね」
「この時点で5万って…これ広まったらやべえだろ。もう街歩けないな」
変声された耳障りな声がげらげらと笑う。
俺は意識を飛ばすこともできず、ただただ喘いでいた。



全部が終わって放心している俺に、俺たち優しいからね、とか意味不明なことをほざきながら服を着せ、家の前まで送り届けられた。
ナンバーをと走り去る車を見たが、そうとう手慣れているのだろう、それは見えないように細工されていた。

……今、何時だ?
外は薄暗く、ぽつぽつと家に灯りがともり始めている。
ケータイで時刻を確認すると、エレンはまだ帰ってきていない時間だった。
酷使された体を引きずって家に入り、震える指先でナイルの事務所の番号にかけた。
おうどうしたという軽快な応答を遮り、本題に入る。
「1つ聞きたいんだが…ネットに配信された動画を削除するには、どうしたらいいんだ」
「………おまえまさか…っ!…………っ悪いが俺にはどうすることもできねえ。
 そういのはいたちごっこでな。マスターテープ押えたとしても、どんどん拡散される。
 一応ネットトラブルを対処してるやつ紹介してやるけど…あまり期待はしない方がいい」
「そうか…悪いな」
それだけを聞くとぶつりと通話を切り、そのまま電源も落とす。
期待はしない方がいい…

記憶にまざまざと残る映像が、今どれだけの者の目に留まっているのだろう。
エレンの名前も出しちまった。
俺を知る者が見れば、エレンの方にも被害が及ぶ。
どれほどのスピードで拡散されていくのかは知らないが、あの様子なら遠からずどこかで知人の目に触れるかもしれない。
「クソ…っ」

大きく息をついて、暗い廊下を横切り風呂場へ向かった。
暴力を振るわれた跡は消しようがないが、エレンが帰ってくる前に少しでも身を清めておきたかった。
だるい腕を伸ばして服を脱ぎ、電気もつけずに浴室に入る。
冷えた空気が心地よく、まだ温かくもないシャワーを頭から浴びた。
「……っく…そ…ぉっ…」
こみ上げてきた嗚咽を堪え切れず、シャワーに紛れるようにして少し泣いた。

お湯の温度が上がるのを見計らってノズルを外し、下腹部にあてる。
そこは熱をもって腫れ上がっていたが、そんなことは大したことじゃない。
ナカに残ったクソ汚ねえ精液を、一滴残らず掻き出したかった。
「う…く…っ」
浴槽のふちに腰かけ、ゆっくりとお湯を腹に貯めて、そのまましばらく待つ。
風呂の時計で時刻を確認し、堪え切れなくなる前にトイレに向かう予定だった。

「リヴァイ?ただいまー」
エレンの声が聞こえるまでは。



口元に手をあて、息をひそめる。
大丈夫だ、浴室には電気もついてないし、シャワーも止めてる。
服も洗濯籠の中にいれた。
気づかれるはずない。
じっとりとした冷汗が肌を伝う。
ばれるかもしれないという焦りに加え、腹に貯めたお湯が苦しくなってきていた。

「あれ?また寝てんのかな」
そのまま部屋に向かってくれという願いもむなしく、それよりトイレ、と駆け込む声を聞きつけて涙が出そうになった。
トイレは脱衣所を挟んだ風呂の向かいにある。
トイレに駆け込むこともできず、響く浴室の中、決して物音をたてることもできない。
目を閉じエレンの気配に耳を澄ませ、尻の穴に力を込めて耐える。
蹂躙されたばかりの尻穴は力が入りにくく足がぶるぶると震えだし、汗が額を伝いだした。
早く、はやく。
どうしてこういうときの時間の経過はひどく遅いんだ。

水を流す音が聞こえ、その音に安心したのか、ちょろりとナカのものが漏れた。
「…ぁっ」
思わず口にした、本当に小さな声だったのに、ふつうならもっと大きな声だってスルーするくせに、なんだってこんな時ばかり。

てめえは勘がいいんだ…っ!
「リヴァイ?」
浴室に電気がつき、ドアを開けられる。
トイレに駆け込む予定だったから、鍵なんてかけてない。
蛇腹型のドアが開いてエレンの顔が見えるまで、とても長い時間に感じた。
「…っ!」
口元を押え、ぶるぶる震えながら冷汗を流す俺の顔にはぶたれた跡が、体のあちこちにも生々しい傷が残っていた。
そして、ぽっこりと不自然に膨れた腹が…きっと目についたはずだ。

ゆっくりと中に進むエレンに、俺はどうすることもできなかった。
「う…っ、うぐっ…ふ…」
嗚咽ばかりで、声も怖くて出せない。
エレンの青ざめた顔が涙で滲んだ。
そっと腹に触れる手を、震える手でつかむ。
いやだ…っえれん、いやだ…
制止も叶わず、ぐっとそこを上から圧迫される。
「うぅ…っ」
すでに限界を迎えていた俺は押される力に耐えきれず、ナカのものを浴室の床にぶちまけた。
茶色い液体に交じった、多量の白い液体。
俺のむき出しの足を汚し、エレンの白い靴下をも汚した。
「うっ、…ごめ…なさ…っごめ……っ」
エレンは何も言わず、俺もその顔は見られなかった。


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