カレイドイヴ
□訓練
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翌日
月島「本日は、実戦訓練を行う。
各自準備出来次第、集合するように。」
「はい!」
訓練用の迷彩服を着て、拳銃をホルスターに入れる。
昨日、村瀬さんに貸してもらったノートを見たおかげで、始めてにしては、そこまで手こずらなかった。
(これは、村瀬さんに感謝しないとな。)
皆、準備が出来たのか、持ち場に集合し始める。
最初に、拳銃練習を始める。
知識はある程度つけたが、実戦は初めてなので月島隊長が見てくれた。
月島「海城は、初めてなので私が、指導する。
他は、各自、練習台で指定された弾を撃つように。
あくまで、命中率に集中しろ.」
「はい」
訓練中では、やはり月島さんは、さすが、隊長らしく貫禄がある。
月島「よし、海城いくぞ。
初めてと言っていたが、どうだ」
海里「はい、ある程度の知識は、村瀬さんに教わったので大丈夫です。
ただ、実際に使用したことはありません。」
月島「そうか、では実戦を集中的にしていこう。」
その通り、弾を込めるまでは、普通にできるのだが、なにせ、以前の部隊でもそれ以外でも使ったことがない、・・
否 使う必要がなかったというか。
月島「よし、では、私が試しに撃つので、そのあとに続け」
海里「はい」
そうして、月島さんは、銃を的に向ける。
迷いのないまっすぐな目だ。
的に向かって一発、
弾は命中した。それも、かなりいい場所に
月島さんが発泡すると私も意識を的に集中し、
トリガーをひく。
バンと破裂音が鳴ると同時に、手元が光り、後ろに後退する。
気づいた時は後ろに転がってしまった。
的を見ると、まぁ突き抜けてしまっている。
無意識に能力が出てしまっていたらしい。
月島「大丈夫か、やはり、君はもう少し体を大きくした方がいいな。
こんなんじゃあ、毎回転んでばかりだぞ。」
海里「はい、すみません」
月島「怒っているわけじゃない。
あと、発泡直前に手から光が出ていたがあれは君の能力か?」
ひっと一瞬、変な声が出てたじろいだ。
小さい頃から特殊能力のせいでいい思いをしなかった。
みんな、怖がってしまって誰も近づかない。
この人も自分を気味悪がって遠ざけるのかと思うと怖くて月島さんを見れない。
すると、グンと体が上がった。月島さんが私の腕を引っ張って立ち上がらせたらしい。
月島「初めてにしては、いい感じだ。
私は、君がどんなものをもっていても普通の隊員と同じように扱う。
これは、CUEの隊員としての評価だ、
今後も同じだ。」
そう言うと私の頭に手を載せた。
とても暖かい手だ。
この人の手はとても安心する。
つい、涙腺が緩みそうになったけど、唇をかんで月島さんを見上げた。
海里「はい、」
そう返事をすると、よしその調子だと言って何発か連続で練習をした。