漆黒の翼
□第6話
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目を開けると白い天井
あれ、ここどこ──
「!気がついたかよい」
聞き覚えのありすぎる声に俺は飛び起きた
「な、な、おまッ、!?」
そしてここが病室らしき部屋だと気づいて、記憶が蘇る
「─あ。」
そうだった。白ひげに殺されそうになって、女の子に助けられて、そのまま気を失ったんだ
「、、その、、悪かったよい、誤解して、、、」
パイナポーがばつの悪そうに俯きながら水を渡してくれた
「いいよ、あの状況なら勘違いしねぇ方がおかしい
それに、あのまま殺されてたなら別だがこうして生きてんだ。そんなに気にするこたぁねぇよ」
だから元気だせよと笑えばソイツは
悪ぃなと苦笑してベッドの脇の椅子に腰を下ろした
よっぽど責任感の強い奴なんだろうな
そういえばここはどこなんだろう
まずは状況を把握しねぇと
「なあ、ここはどこなんだ?俺はどんくらい気ぃ失ってた?」
ああ、と言ってソイツは質問に答えてくれた
ここは白ひげの船の医務室だってこと
俺は三時間くらい眠ってたってこと
それに、回復したら白ひげが会いたいと言っていたとも教えてくれた
「え、じゃあ白ひげに会いにいくよ」
「いや、親父は完全に回復したらでいいって言ってたよい」
「はは、三時間も寝てたんだ。十分元気だよ」
じゃあ案内するよいとソイツは──あ、そういえば
「なあ、お前名前は?」
「マルコだよい。 お前は?」
「キョウ」
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