私を酔わせて
□プロローグ
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ウェディングイヴパーティー
主催者の知り合いの知り合い、ともなると
ほぼ接点がないし、出席する理由も
これといって見つからない。
友人の熱烈な誘いに押されるような
そんな消極的な流れで出席した
めでたいはずのその席で起きた悲劇
悲痛に叫ぶ花婿の姿に目を落としながら
私は色々な気持ちで胸がいっぱいになって
上手に息が出来なくなるような感覚に陥った
顔色の悪くなった私を、同年代くらいの女の子が
会場の外に連れ出してくれる
友人の気遣うような視線が痛い
一人にしてくれるよう頼み、
誰もいない廊下で小さく息を吐く
私には縁がない場所に来てしまったから
罰が当たってしまったのだろうか
私は恋愛事は苦手だ。
そもそも愛されることに、興味がない。