黒子のバスケ

□幼なじみ
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森「見たか!?前から3列目…」

また、やってる

手に持っていたペットボトルを

試合前から騒ぐ森山に投げつける

森「いてっ」

よし、頭にクリーンヒット!

グッと拳を握る私に

笠「試合前に怪我させんなよ」

キャプテンが声をかけてきた

貴「だいじょーぶ、私が外す訳ないでしょ?」

そう返しながらペットボトルを渡す

笠「おう、さんきゅーな…アイツも懲りねーな」

貴「ホント、あんたとは正反対ねー未だに私以外とは喋れないんでしょ?」

笠「うっせーよ…おら、そろそろ行くぞ!!」

頼れるキャプテンは実は女のコが苦手

私以外のマネージャーともまともに

話せないほど、だから私達も苦労してる

それは、私がずっとこのチームに

寄り添ってきたから、でもあるけど…

貴「ほら黄瀬!!さっさ行かんと蹴り倒すぞ!!」

黄「すんませんっス!もう蹴ってるっスけど!?」

貴「口答えすんな!」

小「出たー、理不尽キック」

私のこの男勝りな性格が一番の理由だろう

森「俺、今日はあの子のために…」

貴「はいはい、チームのためにも頑張ってーな 森山」

幼なじみの背中をバシッと叩き送り出す

試合が始まるとアイツは誰よりも輝いて見えた

ドリブルも、シュートも誰よりも綺麗だった

(見知らぬあの子≠フためなんだろーな)

シュートが決まる度に客席を

キョロキョロ見渡す森山を見て少しムカついた

(私があの子≠ノはなれないんだろうな)

うん、絶対ムリ

沸き上がる歓声の中

そんな思いがくすぶっていた
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