短編集・H×H
□2014年2月・拍手ネタ
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「わぁー!雪だっ!!」
目の前に広がるのは、一面の銀世界。
私は今日、生まれて始めての雪景色を眺めています!
「何、オマエ雪見たことないの?」
「……あ、ありますよ。テレビでとかなら……」
右から飛んでくるイルミさんの悪態に、むぅ…と頬を膨らませる。
しょうがないじゃない。私の住む地域はあまり雪が積もらないんだもの。
例え降ったとしても、それは積もらない程度の小規模な雪で……
「あ、じゃあボクが雪遊びを教えてあげよう♣︎」
今度は、左側からのヒソカさんの提案。
「ホントですか!?」
目を輝かせてみれば、ヒソカさんはニヤリと笑った。
「こんなに喜んでくれているんだから、モチロン手伝ってくれるよね?イルミ♥︎」
話を振られたイルミさんは、無表情ながら少し面倒くさそうに言う。
「…何でオレが。2人で勝手に遊んでなよ」
え…イルミさん遊ばないの?
私、ヒソカさんと2人で遊ぶの?
「………」
「………♥︎」
お、お願いしますイルミさん!
一緒に遊んで!なんか怖い!!
懇願するような目でイルミさんを見つめると…
やがて彼ははぁ、と溜め息をついて答えてくれた。
「……わかったよ。今日だけだからね」
ありがとうございますイルミさん…!
ほら、やっぱり遊ぶなら人数多いほうが楽しいしね……!
「さて、何をして遊ぶかだけど……キミは雪合戦を知ってるかい?♦︎」
「あ、はい。あれですよね、雪の球を作ってお互いにぶつけ合うやつ」
「そうそう♥︎ソレをやろうと思うんだけど、どうだい?♣︎」
なるほど。なかなか楽しそう。
私が頷くと、イルミさんが怪訝そうに尋ねる。
「ヒソカにしてはマトモな提案だね。熱でもあるの?」
「…キミはボクを何だと思ってるんだい♠︎」
雪遊びくらい普通に提案するよ、とヒソカさん。
…こうして、私たちは(ヒソカさん曰く)雪合戦をすることになったのです…。