■SS


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君が笑顔でいられるのなら(ブン→赤→柳)
柳の事が好きな赤也。
赤也の事が好きなブン太。
ブン太は叶わない恋と諦めるよう赤也を見守る。

諦めなかったこの思いは(謙→←蔵)
白石と謙也の成就話。
お互いに好きだったのに、なかなか前に進めない二人。

拍手文(ニオブン←赤←真田) NEW!

「ねぇ…真田は赤也のどこが好きなの?」
俺達二人は、他の部員の動きを見る為ベンチにいた。
真田は自分で気づいているのだろうか?
赤也を見つめるその視線が、他とは違う事に。

「…!なっ!何を言っておるのだ…!」
動揺する真田なんて初めて見たから、少し可笑しくて俺は笑った。
真田の初恋は赤也のようだ。
けれど、俺は知っている。
その初恋が叶わないと分かっている真田の事。

「よし、皆休憩!!」
俺の一声で、皆散り散りにコートを離れて行くなか、赤也はブン太目がけて走って行った。

「丸井先輩ー!」
「赤也!お前ホント元気な奴だなー!」
赤也に懐かれて満更でもないブン太をおもしろく無さそうに見つめる仁王。

「ブンちゃん…、赤也から離れんしゃい。わかめが移るナリ☆」
そして無理矢理赤也からブン太を引き離した。

「あっち行くぜよ。」
「赤也悪ィな!」
そして木陰へと連れて行かれるブン太を寂しそうに見つめる赤也。
そう、仁王とブン太は付き合っていて、赤也はブン太の事が好き。

「真田、赤也は押せばいけるかもね。」
「なっ…!さっきから何を言っておるのだ…!」
しどろもどろする真田を横目に、しょんぼりしている赤也を呼ぶ。

「部長なんスかー?」
走ってこちらに来る赤也は俺が見ても可愛い。
後輩としてだけど。

「真田がね、赤也の事好きなんだって。」
俺は悪戯げな顔で真田を見たら、そこにはとんでもない位皇帝の名が廃る位の顔をしていた。

「えっ…!副部長が…?!」
「幸村!!!…赤也違うのだ…!」
少し頬を赤らめ驚いていた赤也だったが、真田の否定を見てしょんぼりしだした。

「違うんスか…?」
真田が気づいていた事。
それは、仁王とブン太が付き合っていて、赤也はブン太が好き。
ただそれだけ。
俺が気づいていた事、赤也は真田の気を引くために、あえて絶対恋愛が成立しないブン太に近寄っていた事。

「じゃあ、俺は邪魔者だからあっちへ行くよ。」
あえて二人をそのままに俺はその場を立ち去った。



後日、真田に呼び出され言葉切れ切れに伝えられた、付き合う事になったという報告に、俺は安堵の息を吐いた。

「結果的にあの時の幸村の行動に感謝している。」
片思いが成就してようやくこの王者立海の皇帝さを取り戻した真田。
その言葉に俺は微笑んだ。
大事な友の片思いが叶って欲しかった、ともう一つ。
真田が片思いしておかしな行動を取る事が見るに堪えなかった、なんていうのは秘密。


終わり



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