好きなんだ。
□Happy Birthday!
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――――――――土方さんの場合。
10月9日
明日は、俺の彼女である坂田銀時の誕生日だ。
明日のために今さっきまで溜まりにたまっていた書類(半分は総悟の始末書)をすべて終わらした。
これで、明日は一日銀と一緒に過ごせるのだ。
日付が変わるまであと、1時間。
もうそろそろ行かないと、日付が変わるまで間に合わねぇ。
俺は慌てて、私服に着替えて刀を持ち銀がいる歌舞伎町へと走った。
万事屋に着いた俺はこの間銀からもらった合鍵を取り出し、きっと寝ているであろう銀の部屋へ向かった。
すーっと開けると、そこにはなぜか布団の上で座りながら寝ている銀の姿があった。
「ぎ、銀…?」
さすがに寝ている銀を起こすのは申し訳なかった。
が、誕生日のために書類に追われていて、最近まったく銀に会えなかったから、早く銀の声が聞きたいし、何よりもこんな姿勢で寝ていたら、体がきついだろうと思い、銀の体を揺する。
「ん…、あ、土方だぁ…」
銀は目を覚ましたが、まだ寝ぼけているのか俺に抱きついてきた。
「ん、俺だ。起きろ、銀」
俺は銀の顔を見るために、銀の体を剥がそうとするが
「んーだめぇ…こうしときたぁい…」
なんて言いながら俺の腰に回している手に力を入れた。
「今日は甘えたなんだな。」
俺は日ごろ(シてる時以外)こんなに甘える銀が珍しくて、起こすことを諦めた。
「あ、」
時計を見ると12時ちょうどになっていた。
「誕生日、おめでとう。生まれてきてくれてありがとうな。いつも、あ、愛してる…」
なんて、普段は言えないような事を寝ている銀に伝え、額に唇を落とし、俺もそのまま明日に備え眠りについた。
俺は実は銀が起きていて、にやけていたいた事を知ったのは俺が目を覚ましてすぐのことだった。
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