よーせんらいふ!
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「おは劉ー」
「その繋げ方やめろアル」
どもども。
私陽泉高校新2年生の雅です。アルとか言ってんのは留学生の劉ね。あ、今のダジャレっぽい。
今日は新1年の入学式だから学校はお休みなのだ。そして、体育館は式で使用中なので勿論部活はない。ちなみに私はバスケ部のマネージャーやってます!
「せっかくの最後の休みに一緒にいられるのに、何でモミアゴリラ達と一緒アルか」
「恥ずかしいことサラリと言うね。だいたい、ここに呼んだの福井先輩じゃん。なのに待ち合わせ時間から1時間も遅れるってどゆこと!」
「知らねーアル。寝坊したとか」
「ゴリ先はそこで1時間も職務質問されてるし」
うん、助けるなんてしないよ。
人は厳しい環境の中でこそ成長するんだから。
「格好いいこと言ってないで助けろ劉!雅!」
「チッ…手のかかるゴリラアル…」
「舌打ち!?しかもゴリラって……」
「もー。お巡りさんそのゴリラうちの先輩なんですよー。そろそろ解放してあげて下さーい」
お巡りさんからゴリラを預かってもう30分。やっと福井先輩が来て、これからみんなで遊ぶことになった。
「福井先輩遅い」
「うるせー」
「背が小さいから体内時計も小さくて機能してないアル」
「あんだと劉」
「なるほど」
「お前も納得してんじゃねーよ!つか、背が小さいとかで言ったら雅が一番小せえからな」
「男と女比べないで下さい。器がちっさいから背が伸びないんですよ」
「おう、表出ろ」
「もう表ですけど」
「止めんか2人共!」
「「黙れゴリラ」」
「酷い!!」
「…………ハァ……」
このため息の後、劉が早くしろ的なこと言うからとりあえずゲーセンに行った。この人達、憎まれ口叩くわりに優しいんだよ!気持ち悪いくらいにね!
ゲーセンまでの道すがらなんて、福井先輩が私に「お前こっち歩けよ」とか言って車道側歩いてくれた。まあその後に「小さすぎて車がお前のこと見つけらんねぇだろ」とか言われたから脛蹴り飛ばしたけどね。
ゲーセンついてからも、グ○ーミーのぬいぐるみ可愛いなぁとか思ってたら劉が取ってくれたり。「適当にやったら取れたアル。こんな血ぬれのクマお前にくれやるアル」だって!なんだお前可愛いな!
あ、アゴ村先輩?アゴ村先輩は不良にナンパされた時に助けてくれたよ!まあ不良は「ゴリラの護衛!」とか言って去ってったけど。
「ゲーセンも案外飽きるな」
「じゃあ次カラオケ!歌いたい!」
「もう勝負はしねーぞ」
「えー!何で!」
このメンツでカラオケに行くと、確実に福井先輩と私で勝負が始まる。点数低かった方がマジバ奢り!
「お前歌上手すぎんだろ。勝てねぇって」
「福井先輩に褒められた!」
「褒めてねぇ」
「いや、今のは褒め言葉アル」
「無意識っちゅー奴か」
「黙れ」
「もー福井先輩ってば照れちゃって」
「てめー犯すぞ」
「チェンジ!」
「あ"ぁん!?」
「いや、抱かれるなら何気優しくしてくれそうな劉がいいかなって」
「雅は中々の巨乳だから抱き心地良さそうアル」
そう!何を隠そう私はG!黒光りしてカサカサした奴じゃないよ!Gカップね。
おいそこ、ギャグ小説なら貧乳だろとか言ったな。見くびるな。巨乳がエロしかできないと思ったら大間違い!
「とりあえず道端でふしだらな会話をするな!」
「岡村、何前屈みになってんだよ」
「気色悪いアル。雅、このゴリラは今発情期だから近付いたら危ないアル」
「えー、アゴ村先輩私のおっぱい想像しちゃいました?想像以上に柔らかいですよぉ。ホレホレ、触ってみます?」
「ぶふぅッ」
「ギャー!!アゴ先が鼻血吹き出した!!」
「大丈夫か!?とりあえず下向いてティッシュ詰めとけ!」
「道端で何興奮してるアル」
ま、私たちの日常はこんな感じ。この喧しい日常に更に面倒なのが2人も入ってくる訳だけど、それはまた次の話で、ね。