仙道 大学編

□conte 10
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風邪ひいたら大変と、びしょ濡れの仙道をバスルームに促した。タオルを用意して、乾燥機に服を入れていると、中から何か言われたがシャワーの音でよく聞こえない。

「なに……?」

少し扉を開けると、その隙間から腕をつかまれて玲は中に引き入れられた。壁におさえつけられ、唇を奪われる。

流れかかるシャワーが服をより濡らし、仙道の髪からしたたり落ちる水滴が玲の髪や顔を余計にしめらせる。 長いキスから解放されたときには、玲もずぶ濡れだった。

「ほら、玲も入らないと風邪ひく」
「誰のせいよ……」

後ろに回った大きな手が、ワンピースの背中のファスナーを下ろしてくる。

「だっ……、ダメ……彰」

ホックも外され、肩からワンピースと一緒にはずされると同時に胸元に唇を寄せてくる。足元に濡れた服が落ちた。

やめてと言っても仙道は愛撫をゆるめない。抵抗する玲の腕を片手でひとまとめにして頭の上で押さえ、至る所にキスを降り注ぐ。
柔らかい水流も体をつたう。たちこめる湯気に頭が朦朧としてくる──

「んっ……あきら、やめ……て」

忘れたことのない熱い唇が玲の体をたどっていく。玲を溶かしていく。体中が覚えているこの感覚。
必死に振り解こうとするけれど、力が抜けていき、肯定の意思を伝えてしまっている。シャワーの流れる音しか耳に入らない。

流されていく───
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