続・5年後

□Teuf 3
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時刻は明け方に近づいていた。
少し仮眠させてくれとその場で横になる者に何か掛けてやってから、仙道もソファーにもたれてうつらうつらしていたが、気づくと小1時間ほど寝入ってしまっていた。
藤真と神の姿がない。もう行ったのか、と漠然と思いながら、まだ半分寝ぼけてフラフラと寝室に向かった。

ベッドに潜り込むと、人のぬくもりが温かい。
後ろから抱き寄せようとすると、いつもなら玲も仙道の胸の中におさまってくるのに、ぐっすり眠っているのか今日は無反応。仕方がないので、そのまま寄り添うように眠りについた。



「牧さん、牧さん」

ラグに横になったまま寝ていた牧は、玲に起こされた。

「8時には出たいって言ってましたよね」

2時間ほど眠れただろうか。まったく久しぶりに流されて、付き合わされた。
三井も一緒に出ると言っていたので声をかけ、牧はのっそりと立ち上がった。楽しい酒だったので、眠気は残るが気分はいい。

「ふたりとも、ちょっと来てください」
と玲が手招きするので、言われるままについていくと寝室に通された。

「神くんを下まで送って、戻ってきたら……」
「ぶっ! マジ?」
「玲ちゃんと間違えてるな」
「あ、証拠、撮っておこうぜ」

私としては、なんかすっごい納得いかないんですけどと、玲は不満気だ。これは藤真が先に起きたらおもしれえことになるなと、玲に報告を頼み、ふたりは身支度をして仙道の家をあとにした。

まだ酒の匂いが残る体に不似合いな朝日が眩しい。牧はグッと伸びをして、三井ははばかることなく大きなあくびをしてから、ゆっくりと歩き出した。


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 ☆ 翌朝(オマケ)
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