夢物語【アングライフェン篇】
□本当のココロ
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ここは、マルコー氏の自宅、そんな彼の家の扉を叩く者がいた。
「!…リンくんたちが帰ってきたのかな?」
マルコー氏はリンとランファンが帰ってきたのかと思い、その扉を開けた。
ガチャッ)「!?」
ガギィィィン)
気づくとマルコー氏は、黒く長い爪に地面に張りつけにされていた、その爪の女性は彼を見下ろしながら妖艶に笑う。
「こんばんわ、マルコー先生」
「お…おまえは何者だ!!私になんの用が……」
「私が知りたいのは1つよ、賢者の石の材料を教えなさい」
「!……そんなのを知ってどうする、おまえの目的は……」
とその時、奥の部屋から女の子の声がする。
「マルコー先生、どうしたの?」
「!ライラ、来るんじゃない!!」
ガギィィィン)
扉を開けた瞬間、ライラは彼女の長い爪に扉に張りつけにされていてライラは恐怖のあまり声も出ず震えていた。
「いい子ね、お嬢ちゃん」
「ライラ!!その子には手を出すな!!」
「この子の命を助けたかったら賢者の石の材料を教えなさい」
「ぐ……賢者の石の材料は……ハーフの生き血だ……」
「!……へぇ……それじゃ、私の姿を見てしまったあなたたちは消えてもらうわね…………!!」
キィンッ)
彼女の後ろからクナイが飛んできて彼女は、ライラを張りつけにしていた爪を外してそれを跳ね返しそちらを見るとリンとランファンが銃を構え立っていた。
「マルコー先生!遅くなって申し訳なイ!!無事カ!!」
「!……リンくん、ランファンさん……」
「……仕方ないわね、ここはおとなしく引くわ」
とマルコー先生から爪を外して外に歩き出した彼女に二人は彼女の正面から攻撃を仕掛ける。
「そう簡単に行かせるカ!!」
キキキキィィン ヒラッスタッ ドルルル
ブロロロロロロロロ)
彼女は、二人の銃を切り刻むとその頭上を飛び越え、草むらに隠していた車で逃走した。
「くッ……待てッ!!」
「ランファン!深追いするナ」
「!……わかりましタ」
「マルコー先生、大丈夫カ?一体何ガ……」
「あ…ああ、また賢者の石の材料を知りたがっているやつだった…しかし……」
「あの身体は……あの女は何者ダ……」
「とにかく、このことを早くメルジーネくんに伝えなければ……」
とマルコー氏の一言にライラを抱き締めていたランファンが顔を暗くし、それに気づいたリンが声をかける。
「!ランファン、どうしタ?」
「……それガ……実は、メルジーネハ……」