夢物語【アングライフェン篇】
□命の略奪者
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グリードのアジトから解放されて一週間、彼は度々メルジーネの元に訪れるようになりその度に彼は彼女を抱いて翌朝にはアジトに帰る。
(....やっぱり...わからない....)
彼に惹かれていく自分に気づきながらも、まだ完全に信用していない自分がいることにメルジーネは悩んでいた。
「メルー、ほーら....またシワ寄ってるよ?ピンッ」
とサアラと2人で特訓の休憩時間を過ごしていたメルジーネは、彼女のデコピンにより考えから起こされる。
「っ....サアラ...痛いじゃないの....」
「だってそんな顔してシワ寄せてんだもん...綺麗な顔が台無しよ?」
「はいはい、そんなお世辞いう暇あったらさっさと特訓始めるよ?」
と立ち上がり指をならすメルジーネ
「えぇー、もう少し休もうよー....ただでさえあんたの特訓キツいんだからさ...」
「んなこと言ってたら敵に隙をつかれて殺されるわよ?ほら立った立った」
「うう....人でなし〜...」
「お、サアラ...メルジーネ、ここにいたのか?」
「「!ヒューズ副官....」」
と二人は嫌そうな顔をしてマース・ヒューズ副官を見る。
「なんだ?二人して....そんなに俺の事嫌いか?」
「違いますけど....ヒューズ副官が私達に話しかける時はいつも何かありますからね...」
「俺を疫病神みたいに言うな....俺だって好きでやってるわけじゃないんだぞ?」
「それで...今回はどんな任務ですか?」
「ん....最近SWAT隊員が襲われているのは知ってるな?」
「ピク...またスカーが現れたのですか?」
と顔こそ無表情であるものの、その声は怒りを含んでいるメルジーネに身震いするサアラ
「いや....実は、スカーではない...何か得体の知れない者が隊員を狙っているらしい....一緒にブラッドレイ長官の所に行くぞ」
「「承知しました」」