蒼生の錬金術師【番外篇】
□パーティー
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「それで二人も護衛につくことになったんだ」
ウィンリィに軍服を着る手伝いをしてもらいながら花燐は話す。
「うん、全くあの御方は何を考えているんだ……リンなんか『俺はアメストリスの狗じゃないんだゾ』って喚いてたっけ」
「あはは、何だかんだ言ってリンも色々協力してくれるよね」
「お節介っつーか、なんっつーか、ほっといたら何かやらかしそうで危ないわ、あっ今のリンには内緒ね」
「ふふ、わかってるって、よし、これでいいんじゃないかな、それにしても……花燐、軍服似合うわぁ」
ウィンリィが目を光らせながら自分を見たので花燐は鏡にその姿を映してみる。
後ろ髪をおろした状態で前髪をオールバックにし、胸は(元々ないけど(泣))一応サラシを巻いて軍服を着てるためどこからどう見ても男にしか見えない。
「あっ……ありがと、ここは素直に喜んどくわ」
とそのとき、扉を叩く音とエドの声が聞こえた。
『花燐、準備出来たか?そろそろ行こうぜ』
「あぁ、わかった今行くよ」
ブロォォォォーーーー)
「しかし、まさか花燐が男として護衛を任されるなんてよ、軍服似合ってんじゃん」
「そういうエドこそ似合ってるよ、でもリンは……しっくりこないよね」
「しッ……仕方ないだロ!俺はこの国の人間じゃないんだからヨ!!」ガバッ)
とリンが後ろから花燐に抱きついてきたため、彼女はものすごく焦った。
「わ!?馬鹿!運転の邪魔しないでよ!!」