Book2 s

□バカップル 私の旦那様
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あっという間に時間は過ぎていき、
私達の仮想結婚の初日がきた

その日はウギョルの撮影だけだったし、
撮影はお昼過ぎからだったからいつもより少し遅く起きた




すると、メンバーはほとんど仕事に出ていて、
宿舎には今日がオフのティファニーしかいなかった







起きてリビングに向かうと、
ティファニーがソファに座ってテレビを観ていた

私はまだ眠気を引きずる体をティファニーの隣に沈めて声をかける



シカ「パニ、今日オフでしょ?
どっか出かけないの?」


パニ「午後から出かけるわ
ジェシーは今日からウギョルでしょ?」


シカ「うん… そうよ」


パニ「ふふふ ちょっと不安になってるんじゃない?
カメラがある中で恋人同士だってばれないように生活するの」



図星だった
実は少し不安で昨日はあまり眠れなかった





パニ「ふふふ 大丈夫よ
私達の後なんだから、
ちょっとおイタしちゃってもそうそうばれないわよ」


シカ「…ふふ それもそうね」


パニ「ユナは?今日もドラマ?」


シカ「そうだったと思うわ
最近ドラマの撮影が佳境で忙しくてあんまり話せてないの
今日も収録先で合流することになってる」


パニ「そう


…ジェシー?」


シカ「何?」


パニ「二人の時間を思いっきり楽しんでね
そうそうこんなチャンス無いわよ」


シカ「まぁ…ほどほどにするわ
あんた達みたいにやらかしたくないし」


パニ「あれはっ…!
もう!ジェシーってば!」



顔を真っ赤にして婚約指輪をはめた左手で私を叩こうとするティファニーは
とても幸せそうだった




ティファニーの言葉に何だか心が軽くなる






そっか…
そうよね


テヨンとティファニーが先に出演していたんだから
視聴者はそれ以上の何かを求めてくるだろうし、
ちょっと何かあっても大丈夫かもね





それにしても…






とそこで、ティファニーをチラッと見ると、
携帯を持ってニコニコと笑顔でメールをしていた
きっと相手はあのちびっこテヨンに違いない









結局私とユナはあんた達にいつも守られてる気がするわ
二人が開拓した道を歩かせてもらってるみたいなものだもの…





私とユナがウギョルに出ることになって、二人には何度も謝られた
「自分達の火消しをさせるようなことになって申し訳ない」って


でも、私とユナはそんなこと全然思っていなかった


ユナだけじゃなくて私も二人のウギョルを見てこっそり「いいな」と思っていたのが本音だし、
寧ろ私達が自然と出やすい状況を作り出してくれた二人に感謝したいくらいだった








シカ「ティファニー」


パニ「ん?」


シカ「家に遊びに来てね
ユナは撮影であんまりいないだろうし」


パニ「ふふふ そうね
寂しがり屋のジェシーのために時々お邪魔するわ」


シカ「Thank you〜」


ちょっとわざとらしく、
右手をお腹に持って行きながら軽くお辞儀してそうお礼を言うと



パニ「You're welcome〜」



すました表情でわざとらしく返された










シカ「ふふふ 準備してくるわ」



ソファから立ち上がって準備に向かう私に、
「何か手伝うことあったら言ってね」
パニは嬉しそうな声でそう言った





ふふふ なんであなたが嬉しそうなのよ







私は感謝の意味も込め、
後ろ手にバイバイをしながら部屋へと向かった







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