Book2 s

□バカップル 私の旦那様
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いよいよウギョルの撮影が始まった


私はユナと待ち合わせした時計台の下で彼女を待つ









でも、時間になってもユナは現れなかった








ユナが何も連絡無しに遅刻なんて珍しいわね
遅刻するときは必ず連絡くれるのに…





腕時計はもう約束の時間を10分過ぎていた





まぁ…あの子のことだし、慌てながら走って来てるんでしょ





私はそのまま連絡せずにユナを待ち続けた


そして、時計が約束の時間から20分を過ぎた頃、
後ろから「ジェシカ!」と声をかけられた






この私を20分も待たせるなんて良い根性してるわね…
きっと謝り倒されるんだろうけど、
そう簡単には許さないんだから…!




そう思いながら後ろを振り返ると、


なんと





そこに立っていたのはユリだった





*****


女性MC「ジェシカさんとユリさんの夫婦なのね!」


男性MC「このお二人も仲良いことで有名ですよね」



*****




シカ「ユリ?なんであんたが…」


ユリ「ジェシカ ちょっと待って
歩きながら説明するから。
そう困惑した顔見せないで…

すみません ちょっとジェシカと話してもいいですか?
ここは使わないで下さい」



ユリはちょっと困った顔をしながらスタッフさんにそう言い、
通りを二人で歩きながら話し始める




シカ「ねぇ ユナは?
なんでユリがいるの?」


ユリ「それがね…
ジェシカにはちょっと申し訳ないことになって…」


シカ「何なの?」



ユリはゆっくりと歩きながら、少し困った顔をして話し始めた




ユリ「ユナが今ドラマで忙しいでしょ?」


シカ「うん 知ってるわ
今、ドラマの佳境部分の撮影だって…」


ユリ「で、ちょっと前からユナが出てもウギョルの撮影に参加できないんじゃないかってなってて…

それで、少し前にね
ユナの代わりにジェシカの相手として私が出るように言われてたの」


シカ「え!?聞いてないわ!」


ユリ「うん… それはユナが…」


シカ「ユナが何?」


ユリ「ユナが『絶対撮影を早めに終わらせられるように頑張るから私が出る!』って言い張って」


シカ「…」


ユリ「でも、ドラマの撮影ってユナだけでやってるわけじゃないし、
ロケとかもあるからそんな早く終わらせられないじゃん?

昨日までずっとどっちが出るかでユナとマネージャーオッパが揉めてて、
『今日の撮影で時間までに間に合うように終わらせられたら出ていい』って言われたらしくてさ。
それでユナも早朝から頑張ってたみたいなんだけど、
結局間に合わなかったみたいでね…」


シカ「そう…」





そんなことになってたなんて…
ユナ、あなた肝心なこと私に言わないんだから



でも、ありがとう
気持ちはちゃんと伝わってるわ…









シカ「わかったわ じゃあ相手はユリってことよね?」


ユリ「うん ごめんね…」


シカ「なんで謝るの?あなたは何も悪くないわ」



寧ろユリを巻き込んでしまったと言ってもいいくらいの状況だし…






ユリ「二人でちょっと同居するって思ってくれればいいからさ」


シカ「ふふ ユナが拗ねそうだわ」


ユリ「確かにね まぁその辺は後でなんとかしないと。
じゃあ、ジェシカ 今日からよろしくね」


シカ「うん こちらこそ」





それから待っててもらったスタッフさんに謝って撮影を再開してもらった







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