Book3 t2

□霖雨 雨籠
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Jessica side



マネ「お疲れ
ジェシカは明日オフだからな
ゆっくりしろよ」


シカ「オッパ、ありがとう
お疲れ様でした」



マネージャーオッパと軽く挨拶をして車から降り、急いで宿舎に戻る


カッカッカッカッ…



ヒールの音が辺りに響き渡っているけれど、そんなことどうでもいい



ガチャ



シカ「ただいま」



急いでヒールを脱ぎ捨てた後、
キッチンにテヨンの好きな食べ物のストックがあったかもしれないと思い、キッチンに繋がるリビングのドアを開けた



カチャッ



リビングでは、ソニがソファに寝転がっていた



ソニ「あ!シカおかえり
テヨンとは?連絡取れた?」


シカ「あ、ごめん 知らせるの忘れてたわ
うん、さっきやっと電話が繋がったの」


ソニ「本当っ!?
テヨンは?無事?」


シカ「うん、元気なさそうだけど無事よ
今からテヨンのところ行ってくるわ」


ソニ「今から行くって?
テヨンはどこいるの?帰ってこないの?」


シカ「ホテルに泊まってるんだって
しばらく宿舎には戻ってこないみたい
それに、今は無理に帰ってこさせない方がいいかなって…」


ソニ「そっか、わかった
戻ってきたら顔合わせることになるしね…

で、その様子だと、テヨンはどこにいるか詳細はまだ皆に知られたくない感じ?」


シカ「うん…
誰にも言わないって約束で教えてもらったの」


ソニ「そっか、じゃあ聞かない
テヨンがここに戻ってくるの待ってるから」


シカ「ありがとう
テヨンにそう伝えとくわ」


ソニ「私は何があってもいつまでもテヨンの親友だって伝えといて
あと、皆もそう思ってるからって」


シカ「ん、わかった」




ソニは少し寂しそうな顔をして微笑んだ後、私に小さい声で言った



ソニ「パニも今日オフだから部屋にいるんだけど、まだテヨンのこと言わないで
きっと居場所を知りたがると思うし」


シカ「そうね…」


ソニ「今のテヨンが話し合える状態だとは思えないし、二人とも少し距離を置いた方がいいと思うの」



確かに、テヨンとティファニーはもう10年近く一緒に住んでいる
今後のことを考えるために、少し距離を置くことが必要なのかもしれないと思った



ソニ「シカが出た後に私からテヨンと連絡とれたって伝えるから
居場所知らない私がパニと話した方がきっといいと思う」


シカ「わかった
パニのことお願いね」


ソニ「うん
テヨンのことお願いね」



ソニと軽く微笑み合った後、私はテヨンのところに行く準備を始めた





シカ「じゃあ、いってくるわ」


ソニ「いってらっしゃい
皆にも私から伝えとくから」


シカ「うん、ありがとう」



軽く頷き合ってお互いに親友を託した後、私は宿舎を出てテヨンのもとに向かった






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