Book4 t3

□ソシクエ 木の実
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テヨン「じゃあユナよろしく」


ユナ「はいは〜い」



ユナはテヨンの股に頭をくぐらせ、テヨンの足に手をかける



テヨン「おおぅ!」


ユナ「え?何?」



ユナはテヨンの声に驚いて頭を抜いた




ユナ「どうしたの?テヨンオンニ」


テヨン「いや、初めての経験で…」


テヨンは顔を赤くして指をもじもじと合わせながらそう呟いた



スヨン「何言ってんだこのピョンテ」


テヨン「いや、ステテコの薄い生地のせいで感触がよりダイレクトに…」


ユナ「あははっ そんなこと言われたら余計やりにくいよ、オンニ」



もじもじしてる勇者ピョンテヨンに痺れを切らすスヨン




スヨン「はよやれ、このピョンテロ2匹!!」


ユナ「あははっ 私まで怒られてる」


スヨン「後10秒以内にやらないと、この前渡したピョンテロ本没収だかんな!」



スヨンの言葉を聞いた途端に顔色を変えるピョンテロ2匹



テヨン・ユナ「やだっ!!」



そして、ピョンテロ2匹は慌てて肩車をし始める
テヨンはユナの剣を使って果実のついた枝を切ろうともがいたが、それはなかなか難しかった



テヨン「む〜っ…!
ユナ、もうちょい右行って
あぁ!行き過ぎ行き過ぎ!
そうそう、そこ
あ〜あとちょっと剣が長かったら…」



微妙に長さが足りず、腕を伸ばして必死にあくせくしているテヨン
すると、近くの木の葉がガサガサッと音を立てた



テヨン「え!?何?」


ユナ「え?モンスター?」



「それを渡しなさいっ!」




そんな声が聞こえたかと思うと、その相手はいきなりテヨンに攻撃を仕掛けてきた




テヨン「何?誰?」



テヨンは混乱しながらもユナの剣を使って相手の攻撃をかわしていく




スヨン「テヨン!木の実が狙われているわ!
絶対取られたらダメよ!」


テヨン「え?え?でも…」


スヨン「死んでも木の実を守りなさい!」


ユナ「あははははっ 死んでもって」



さすがに世界一の剣の使い手であるテヨンは、相手の攻撃に即座に反応して隙を与えない




ユナ「テヨンオンニさすがだな〜
剣も私の剣なのに」



ユナは戦うテヨンを肩車しながら、のんきにそんなことを言っている
しばらくすると、相手は「ちっ!」と小さく舌打ちをして、また森の中に消えていった




テヨン「何?何だったの?」


スヨン「テヨン急いで木の実を切り落として
早く降りた方がいいわ」


テヨン「あ、うん」




さっきよりも急いであくせくした後、なんとか木の実を切り落とす
そして、急いでユナの肩から降りた




スヨン「テヨン、怪我してない?」


テヨン「うん、怪我はしてないけど…」


ユナ「誰だったんだろう?これってそんなに貴重な木の実なの?」


スヨン「きっとそうに違いないわ!
町で高く売れそうね
テヨン、お疲れ」


テヨン「へへっ そんないいやつ取れたなら良かった」



そう言いながらテヨンはユナに剣を返した



ユナ「テヨンオンニさすがだね
上半身しか使えない状況で隙を相手に与えないなんて」


テヨン「いや、さっきは必死だったから
下手したらユナも危なかったし」


スヨン「それにしても、これから先はモンスターより人間の方が怖いみたいね
さっきのやつがまた襲ってくるかもしれないわ」


テヨン「今回はレベルアップに専念して一度町に戻ろう
それから森の奥の洞窟に行ってみない?」


ユナ「そうだね
洞窟はいろいろ宝もあるはずだから、経験値とお金両方稼げるはずだし」


スヨン「よし、じゃあちょっくらレベルアップしますか」




それから勇者テヨン一行はモンスター倒しに専念して一度町に戻ったのだった






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