Book4 t3

□ソシクエ 旅の主旨
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スヨ「ユナ、お願い!私達を捨てないで!!
ユナに今までいっぱいレベルアップの種あげたじゃん!
いっぱい装備買ってあげたじゃん!」


ユナの細い脚にしがみつき、必死の形相で食らいつくスヨン
しかしユナは困った顔をして申し訳なさそうにスヨンに言う


ユナ「スヨンオンニ、ごめんね
私もうシカオンニなしじゃ生きていけないんだ」


シカ「ユナ…」


再び甘い世界を作り始めようとする二人をスヨンが必死に止める


スヨ「ジェシカさんも一緒に旅すればいいじゃん!
新婚旅行!新婚旅行ってことで!!」


ユナ「ん?新婚旅行?」


ユナが少し考えるそぶりを見せたことから、
ここで皆で一気に畳みかけようとスヨンはテヨンを引き寄せて耳元で強気に宣告した


スヨ「ユナがいなくなったら、ピョンテロ本の入荷止めるから
あんたのピョンテロ本のコレクションも全部捨てる」


スヨンからの突然の非情な宣告に「ひぃっ!」と声を出して固まるテヨン
次第にぷるぷると唇を震わせ始め、涙目になってユナとジェシカの脚にすがりついた



テヨ「二人ともお願いしますぅぅうう〜!一緒に来て下さいぃぃ〜
じゃないと、じゃないと…わだぢの命がぁああああ…」


尋常じゃない様子で二人の脚に絡みつくテヨン
そして、必死に二人に食らいつくテヨンとスヨンの姿に感動し、クォン・ユはもらい泣きを始めた
引くくらいに泣いていた


クォン・ユ「ユナヤァ〜〜!これからも一緒に旅しようよぉ〜!
結婚しても一緒にいようよ〜!
ジェシカさんも一緒に行こうよぉ〜!うぉぉおおおおおおお」


そして、泣き過ぎて叫び始めるクォン・ユの後ろで、ヒョヨンは一心不乱にダンスを踊っていた
きっと言いたい言葉が出てこないながら、
ヒョヨンも離れがたく感じているのをダンスで表現しているのだろう

きっと……たぶん…




カオスな現状に耐えられなくなったのか、
ジェシカはユナの腕をきゅっと握り締め、彼女に提案した


シカ「ユ、ユナ…?
新婚旅行に行くって思えばいいんじゃない?」


ユナ「私はいいけど、シカオンニは大丈夫?
冒険の旅なんてしたことないでしょ?」


シカ「それはないけど…」


スヨ「あ、馬車を買うつもりなんで、
戦いは私達に任せてジェシカさんはそれに乗っていていただければ大丈夫なんで!」


ユナ「ふふふっ 馬車で新婚旅行か〜ロマンチックだね?
シカオンニはどんな馬車がいい?」


シカ「白馬がいいわ
ふふっ ユナに似合いそう」



それを聞くとすぐ、スヨンは白馬の馬車を買う手はずを整えた
特に、ジェシカは暑がりらしく、馬車のかごが冷暖房完備の最高級のものだということにたいそう喜んだ



スヨ「私達からの結婚祝いの代わりだよ」


ユナ「オンニ達、本当にありがとう」


シカ「ありがとうございます」


クォン・ユ「本当におめでとう!」


テヨ「これからよろしく〜!おめでとう!
よかった〜ほんとによかったぁ〜!」


ヒョヨ「ユナ、嫁をちゃんと守りなさいよ〜!」


ジェシカはヒョヨンの言葉を聞いてユナを見上げ、
少し恥ずかしそうに甘えながら彼女に言った


シカ「ユナ、私のこと守ってくれる?」


可愛らしいジェシカのお願いを聞いてユナは目尻をさげて嬉しそうに笑い、
「もちろん!」と自信満々に彼女に告げる


「ひゅーひゅー!」



それから数日は村をあげて二人の結婚パーティーが盛大に行われた
二人は誰もがうらやむお似合いの夫婦になった

こうして、テヨン達のパーティーには新しく
ユナの嫁、踊り子ジェシカが仲間として加わった



→あとがき
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