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□Story
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テヨン「あ そう言えば特別番組の話聞いた?」


シカ「うん この前聞いた
二人でなんて珍しいよね」



私とテヨンは今度の歌番組の特別放送で
デュエットを披露することになっていた



テヨン「マネージャーオッパに聞いたら
どうしても私達二人にやってほしいって拝み倒されたらしくて
事務所もしぶしぶ了承したって」








少女時代のボーカル2TOPと言われる私達は、
これまでに二人で歌うといったことはほとんどなかった


おそらく事務所がグループのメインボーカルの私達を組ませるのを出し惜しんでいるような
なんだか計画的なにおいがするけれど、
とりあえず私達が歌で二人だけでなんかやるってことは
暗黙の了解でタブーみたいな感じだった





テヨン「でも、その代わり向こうにも条件出したって」


シカ「条件って?」


テヨン「歌う曲は好きなようにしていいんだって」


シカ「好きなようにしていいって?」


テヨン「私達が決めていいらしいよ」



テヨンはそう言って私に微笑んだ






シカ「好きな曲か〜 テヨンは何か歌いたいのある?」


テヨン「う〜んとね… 実はこの前すごく素敵な曲見つけて…」


シカ「何、何?」


テヨン「外国の女性歌手の曲なんだけど、
最近韓国でカバーされたやつなの」


そう言って、テヨンは自分のMP3を取り出し、
イヤホンの片方を自分の左耳、
そしてもう一方を私の右耳につけて
音楽を流し始めた


テヨン「私とシカのことみたいだなって…」






その曲はまるで私達のこれまで、そしてこれからを歌にしたような
とても素敵なバラードだった



シカ「テヨン…これ素敵ね
私もこれ歌いたい」


テヨン「ヘヘヘ…シカもそう言ってくれると思った」








そうして私達は特別番組で
私達二人の特別な歌を披露することにした





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