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□熟年夫婦 私の故郷
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TaeYeon side



お昼ご飯を食べ終わり、
私とティファニーは近所に散歩に出かけた
私が小さい頃毎日歩いていた道を、
二人で手を繋いでのんびりと景色を見ながら歩く



パニ「なんだか時間の流れがゆったりしてていいね」


テヨン「田舎だからね」


パニ「ここでテヨンが生まれ育ったんだと思うとなんだか不思議…
この道もよく通ってたの?」


テヨン「小学校通うときに毎日ここ通ってたんだ
ちょっと遠いんだけど、
この先にずっと行くと通ってた小学校があるんだよ」


パニ「小学生のテテ、きっと可愛かっただろうな〜
ふふっ 見た目は今とあんまり変わんないかもしれないけど」


テヨン「何おぅ!?」



二人でそんな話をしながら歩いていると、
懐かしい駄菓子屋さんを見つけた



テヨン「あ〜ここ!懐かしい!」


パニ「何?」


テヨン「小学校の帰りによくお兄ちゃんと買い食いしてたんだ!
へへっ 母さんに見つかって怒られたこともあるけど…

ちょっと寄っていい?」


パニ「いいよ」



駄菓子屋さんは未だに昔ながらの売り方で、
お店にドアなんか無くて店先に商品がずらっと並べて売られていた




テヨン「わ〜懐かしい!
これよく買って食べてた」


パニ「テテ、こっちにピンクのお菓子があるよ
可愛い!」



二人で商品を見ていると店の奥からおばちゃんが出てきた



店主「あら!テヨンちゃんじゃない
久しぶりね〜」


テヨン「あ!おばちゃん、お久しぶり!
おばあちゃんは?元気?」




私が小さい頃、この店をやっていたのはおばあちゃんだった
おばあちゃんはいつもニコニコ顔の優しい人で、
お菓子をよく買いに来ていたのでとても仲良かった



店主「おばあちゃん、足腰弱っちゃって今あんまりお店に出てないの
でも、元気よ
テヨンちゃんのこと覚えてるからきっと喜ぶわ

おばあちゃ〜ん!テヨンちゃんよ〜!」



おばちゃんが家の中に向かって呼びかけると、
しばらくして奥の方からゆっくりとおばあちゃんがやって来た


おばあ「あら、テヨンちゃん
お久しぶりだね〜
元気してたかい?」


テヨン「おばあちゃん!お久しぶり
私は元気だよ
おばあちゃんも元気そうだね!」


店主「おばあちゃん、テヨンちゃんの出るテレビ欠かさず見てるのよ
テヨンちゃんが映ると嬉しそうに笑うの」


テヨン「えへへっ おばあちゃんありがとう」


おばあ「テヨンちゃんの歌は心に響く歌だよ
こんな才能のある子がうちのお菓子食べて育ってくれたんだから嬉しいね
昔はアンコとかゼリーとかよく食べてたね〜」


テヨン「おばあちゃん、よく覚えてるね〜
へへっ 今も好きでよく食べてるよ」


おばあ「そりゃ覚えてるよ
テヨンちゃんいつもそれしか食べてなかったじゃないの
これからも体に気をつけて頑張るんだよ」


テヨン「うん、ありがとう
おばあちゃんも体に気をつけて長生きしてね

そうだ!二人に紹介するね
こちら、奥さんのステファニーだよ」



私は少し後ろにいたティファニーを隣に呼んで、
笑顔でおばあちゃん達に自慢する
ティファニーは私の大好きな笑顔で自己紹介をしながらペコリとお辞儀した



パニ「初めまして
ステファニー・ファンと申します」


おばあ「そういえば最近結婚したんだったね
あの番組もいつも見てるよ

そうかい、こちらが奥さんかい
同じグループの子だったね
綺麗な子だね」


パニ「ふふっ ありがとうございます」


店主「最初は驚いたけど二人は本当にお似合いね
私も毎週見てるのよ」


テヨン「あははっ、恥ずかしいな」


おばあ「二人とも夫婦になったんだから、
お互いを大事にして仲良くやっていくんだよ」


テヨン「うん、ありがとう」


パニ「ありがとうございます」


店主「また二人でいつでも来てね
おばあちゃんも楽しみにしてるから」


テヨン「こっちに来たらまた寄るからね
またね!おばあちゃん、おばちゃん」


おばあ「元気でやるんだよ」


パニ「ありがとうございます
失礼します」




そうして、とても嬉しそうな顔で私達を出迎えてくれたおばあちゃん達と笑顔でさよならをした





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