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□熟年夫婦 夫、仕掛けられる
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Tiffany side



テヨンと結婚生活を始めてから1ヶ月ほど経った頃、
私は事務所に一人で呼び出された



パニ「え?あの番組ですか?」


マネ「先方から面白そうだし是非にと言われてな
もうすぐ収録も始まる」


パニ「もう出演決定してるんですね」


マネ「ああ、そうだ
事後報告になってすまないな
あの企画は仕掛けにも時間かかるから、今から少しずつテヨンに仕掛けて、
本格的に動き始めるのは2−3週間後になるだろうってことらしい」


パニ「…わかりました」



ある日突然事務所に呼び出されたと思ったら
既に決定事項のドッキリ企画の番組出演についての連絡だった
しかも、そのドッキリはドッキリの中でもテヨンにとっても私にとってもあまり気分の良くないドッキリ

付き合っている恋人に仕掛け人となる人物が好意を前面に出しながら近づき、
雰囲気にころっと騙されて恋人が仕掛け人と良い雰囲気になったところで恋人を懲らしめるという、
なんとも変わった番組


はぁ…嫌だなぁ…



テヨンに限ってそんなことはないと思うけれど、
自分の恋人に好意を持って近づいてくる人物の存在はやはり少々不快でしかない

その日は少し憂鬱になってしまったけれど、
時が経つにつれて私はそのうちこの仕事のことは忘れてしまっていた
でも、私の知らないところで番組はちゃくちゃくと進んでいたらしい








テヨンと結婚してから40日ほど経った頃、
テヨンの携帯に少しずつ頻度を増してメールが来るようになった


♪〜♪♪〜〜




パニ「テテ 携帯鳴ってるよ〜」


テヨン「あ、ごめん」



テヨンは携帯の画面を見ると、真剣な表情で素早く返信を打ち始めた



パニ「どうしたの?何かあった?」


テヨン「ん〜?
最近後輩の子に相談受けててね
仕事のことで悩んでるみたいだから…」




テヨンはリーダーを務めていたこともあって
時々こうして後輩から相談を受けることがあった

若くして社会に出たゆえの悩み、
トップアイドルとしての重圧、
プライベートと仕事のバランス…

私達にもその悩みはいつもつきまとっていたけれど、
アイドルとして長く活動している分、
後輩の子達よりはそれらと付き合う術にも少し長けていた



パニ「そっか
テテと話できたらきっとその子も元気になるよ」


テヨン「そうだといいな
この子もあんまり考えすぎないといいんだけど…」





だけど、テヨンに最近頻繁にメールをしているこの後輩こそが仕掛け人だと後で知った
しかも、私の中で最も関わりたくなかった人物…





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