Book2 s

□蜘蛛と蝶 甘い毒薬
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YoonA side




シカオンニがオッパと付き合い始めてから2ヶ月近く経った頃、
私はよくない噂を聞いた


新しいドラマの打ち合わせに向かうためテレビ局の廊下を歩いていたところ、
前を歩く女性二人が噂話を始めた



「ねぇ□□オッパって女優の○○さんとできてるの?」


「あ〜その噂、私も聞いた!
今やってるドラマの現場ですっごい熱々ぶりだってよ
最初は恋人同士の役だからとか言われてたけど、
あのドラマに出演してる友達が“あれは絶対できてる”って言ってたもん」






□□オッパが?

シカオンニっていう彼女がいながら浮気してるの?







いや、でもこの手の噂は信憑性を疑うものが多い

少し仲良く話していただけで
“あの二人は付き合ってる”と言われるのは
もう日常茶飯事みたいなものだ



私は噂を鵜呑みにはしないものの、
とりあえず情報として頭に入れた



























ユナ「ただいま〜」


仕事を終えて宿舎に戻ると、
数人がご飯を食べ、数人はソファに座ってテレビを見ていた



パニ「ユナ おかえり」


ユナ「オンニ、ただいま」


ユリ「ユナ ご飯あるから食べなさい
今日はパニが作ってくれたんだよ〜」


ユナ「わ〜 パニオンニありがとう
嬉しいな!」


パニ「用意するから手を洗ってらっしゃい」




私はルームウェアに着替えた後、
ダイニングテーブルにつきご飯を食べる

リビングのテレビの方を向きながら、
テレビを見つつソファに座るシカオンニのことを見ていた



あれ?
なんかオンニ、元気ない…?





シカオンニはテレビの前のソファに座っているものの、
テレビなんかちっとも見ずに手の中の携帯をじっと見ていた


そして、少し携帯をいじったかと思うとすぐに携帯から目を離し、
焦点が定まらないような目つきで寂しげな顔をしてぼーっとしていた



オッパと何かあったのかな?




しばらくするとシカオンニはソファから立ち上がり、部屋に戻っていった

私は急いでご飯を食べてパニオンニにご馳走様とお礼を言った後、
シカオンニの部屋へと向かった






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