Book2 s

□蜘蛛と蝶 かかった獲物
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YoonA side





あの日からシカオンニはなんとなく私を避けるようになった


しかし、私はドラマの撮影で忙しくなったことから宿舎に帰ることも少なくなったため、
私達の変化に気づくメンバーはほとんどいなかった







シカオンニを傷つけた私

それはこれまで彼女のことを守ってきた自分にとっても
彼女の傍に居ることを許されざる存在であり、
私は自ら彼女の傍に近づくことを禁じた




テレビを見るときも
楽屋で騒いでいるときも
ご飯を食べるときも
ちょっとした休憩のときも
みんなで移動するときも
宿舎でのんびりしているときも

私はオンニに近づかないようにした



ただ時々彼女の背中を少しだけ見つめた








そして、私はオンニが私に怯えないように、
戸惑わないように、
なるべく最小限の会話しかしないようにした

少しそっけなくなったとしても、
オンニが私を見て怖がってしまうよりはずっと良かった





オンニと過ごす時間が急速に減っていく
だけど、彼女を守るにはこれしか方法がなかった







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