Book3 t2

□片時雨 雨宿り
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TaeYeon side





あの飲み会から、ティファニーは少しずつ話しかけてくれるようになった
私が告白する前みたいな感じで

まだ時々微妙な雰囲気になることもあるけれど、
時間が経つにつれてそれも少しずつ減って、
いつかまた前みたいな関係に戻れるんだろうなと思う



そうなるようにお願いしたのは私なのに、なんだか心中は複雑だった


そうやっていつか元通りになったとき、
私の告白はなかったことになるのだろうか
私の想いは存在しなかったことになるのだろうか

そう思うと、なんだか虚しい



振られたからってすぐに吹っ切ったって思われるのかな
私の想いはそんなに簡単なものじゃない
軽いものじゃないのに…

だけど、そんなことがティファニーに伝わってしまえば、彼女が困るのは目に見えている



う〜ん…




結局、私が潔くスパッと諦めれば全てが丸く収まるのだ
っていうか、振られたんだからそうしなきゃいけないんだよね…




テヨン「ああぁぁぁ〜〜〜〜」


お気に入りのぬいぐるみをギュッと抱き締めながらベッドの上でゴロゴロと回転する



わかってるんだよ
わかってるんだけど…









シカ「何やってんの?」


テヨン「…へ?」




いつの間にかジェシカがベッドの脇に立っていた




テヨン「うぉっ!
え?いや、運動?そんな深い意味は…

っていうか、いきなりビックリするじゃん!
ノックしてよ」


シカ「あ〜ごめん 忘れてたわ」




ジェシカは私の言葉なんか一つも気にしていないような返事をし、
ソニのベッドに座って雑誌を読み始める
何か話があるのかと思ったけれど、
ジェシカは無言で雑誌をパラパラと捲っているだけで話があるような雰囲気は全然なかった



も〜なんだよ〜
ビックリしちゃったじゃん





心の中で文句を言った後、近くにあった漫画を引き寄せて私も無言で読み始める
だけど、内容が全然頭に入ってこない
大好きな漫画のはずなのに

早々に漫画を読むのを止め、再びぬいぐるみを抱き締めて横になる



あぁ〜〜…






シカ「何かあったの?」



ジェシカが膝の上で雑誌を読みながら、私の方を見もせずにそう尋ねてきた






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