Book3 t2

□片時雨 晴れ間
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TaeYeon side




ただいま私達、デート中

昨日のK-POPコンサートの仕事を終えた後、
私達はもう1泊して現地でのんびり遊び、今日の夕方の飛行機で韓国に帰ることにしていた



付き合って初めての二人での外出
所謂デートだ
いや、デートって言っても今まで二人で遊びに行ってたのと内容は何一つ変わりはしない


なんて言うか、これまでと違うのは…
とりあえず私が繋いだ手にすごく汗かいちゃってるってこと


はい、残念っ






恋人になったティファニーとの初めてのデートは、なんだかものすごくドキドキして緊張した



ティファニーが私の恋人だなんて!
もしかして、私はまだ眠っててこれは夢?
夢だって言われた方がまだ納得できそうだよ…

未だ恋人になれたことが信じられないけれど、とりあえず嬉しい
っていうか、幸せ!



にやける顔を抑えきれないまま、
ティファニーと一緒にいろんなお店を回ってショッピングを楽しんだ




パニ「テヨン?
テヨン…?」


テヨン「むはっ!な、何っ?」


パニ「ふふっ どうしたの?
大丈夫?」


テヨン「う、うん!大丈夫!元気だよ!!」


パニ「そう
ふふっ よかった
ねぇちょっと休憩しない?
あそこでお茶でも飲もうよ」


テヨン「あ!そうだね!」


むむっ!
ここは恋人としてスマートにエスコートしなくては!



気合を入れてティファニーより先に歩いていき、店員さんに話かけて二人分の注文をした


すると
「Excuse me?」
後ろから英語で話しかけられた



え?私?




後ろを振り返ると、背の高い白人の男性が立っていた



男性『◎※☆▼?』



何か話しかけられてるけれど、早口でさっぱりわからない



え?え?どうしよう




男性『●☆◇※○▲?』


テヨン「え〜っと、え〜っと…
Sorry, I am Kor...」


パニ『※☆▼○』


男性『▼☆※?』


パニ『●◇○▲』


男性『Oh! Thank you.』




ティファニーが男性と英語でマシンガントークを交わすと、男性は喜んだ顔をして去って行った



テヨン「ティファニー、ありがとう
さっきの男の人、何だったの?」


パニ「『あの飲み物は何が入ってるんだ?』って
あの男性の彼女が食物アレルギーがあるみたい」


テヨン「なるほど
そうだったんだ…」




恋人としてカッコよくエスコートしようとした矢先に、なんだかカッコ悪い…
残念な自分にズーンと落ち込んでしまう




パニ「ねぇテヨン
なんだか今日変よ?どうしたの?」


テヨン「いや、その
恋人として何かしてやれることはないかと…」


パニ「あ〜それでなんだか今日はガチガチに緊張して妙に力が入ってたのね?
気にしなくていいのに」


テヨン「え〜!
でも、なんかこう… 何かしたいじゃん!」


パニ「え〜…
じゃあ〜…これ持って?
ふふっ ちょっと重かったの」



そう言って、ティファニーが少し苦笑いしながら、持っていた紙袋を私に差し出した





テヨン「もちろんいいよ!
そうそう…こんな感じ!
こんな感じがなんかそれっぽいよね!」


パニ「そう?
これまでも何回も持っててもらったことある気がするけど…?
ふふっ じゃあ、今度からテテに全部持ってもらお」


テヨン「うんうん、任せとけ!」



ぶっちゃけこの日の私は浮かれに浮かれまくっていた






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