Book4 t3

□ソシみて Red or Pink 4
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カランカラ〜ン


今日は喫茶店でテスト勉強するというテイで、
ソニと二人制服から私服に着替えて喫茶店へと向かった
しかし、喫茶店でティファニーの姿が見えず、二人してキョロキョロしていると、
マスターが私たちに声をかけてきた



マス「もしかしてティファニーを探してるのかな?」


テヨ「あの…はい
ティファニーは今日お休みですか?」


マス「今日はいろいろと用事があるって言っててね、お休みなんだよ
学校であの子に会わなかったかい?」


マスターが私達を見てにこやかにほほ笑んだ



テヨ「え?」


マス「君たちはリリアンだろ?」


テヨ「そうですけど…え?」


マス「あれ?聞いてないのかな?
君達と友達になったみたいだから聞いてるのかと思ってたんだけど…」


マスターは不思議そうに首をかしげながら私達を順に見た
私とソニは一瞬目を合わせて何も聞いてないことを確認した後、マスターに尋ねる


ソニ「もしかしてティファニーはリリアンの生徒ですか?
でも、リリアンで会ったことないし、いたら知ってると思うんですけど…」



リリアン女学校は幼稚舎からエスカレートで上がってくる生徒が多い学校だ
そのため学年のほとんどの生徒はだいたい皆把握しているし、名前も知っている
ティファニーが在籍しているなら知らないはずはない


マス「いや、まだね、在籍してないんだ
これからだよ」


テヨ「えっ?」


ソニ「編入ですか?」


マス「そうそう、秋からね」



そんな風にマスターと話していたら、背後でカランカラーンと入口のベルが鳴った


マス「ははっ 噂をすればお出ましだ
ティファニー、彼女達に言ってなかったのか?」


テヨ「え?」



後ろを振り返るとそこには私服のティファニーがいて、なんだか複雑そうな顔をしていた



パニ「もう!マスターったら勝手に言っちゃったんですか?
後で驚かせようと思ってたのに…」


マス「あははっ すまんすまん、そういうことだったのか
でも、その作戦はもう成功してるみたいだぞ?」


マスターの言葉を聞いて私の顔を見たティファニーは、ぷっと吹き出して笑い始めた
すると、隣にいたソニまで声を出して笑い出す


何これ、どういう状況?
っていうか、何が起こってるの?
もうわけわかんないっ



ソニ「あはははっ テヨン、何その顔!
ちょっと、どんだけ驚いてるわけ」


テヨ「だだだだ、だって…
え?ティファニー、リリアンにくるの?
え?」


おろおろとティファニーに確認を取る
しかし、彼女どころか誰も私の問いかけに答えず、ずっと笑っている


何なの?どっちなの?
え?本当にくるの?
ティファニーがリリアンに来るの?



混乱してきょろきょろとソニとティファニーを交互に見ていると、
ソニがまだ少しクスクス笑いながらティファニーに声をかけた



ソニ「リリアンでわからないことがあったらいつでも私達に聞いてね
私達ちょっとだけ学内で顔が利くから何でも相談に乗るわよ」


パニ「ありがとう
リリアンには独自の文化があるみたいだからちょっと不安だったの
よろしくね」


ソニ「そうね…ちょっと独特のところがあるかもね
でも、そんなに悪いものじゃないからあまり気にしないでね
そうだ、今日はお休みなんでしょ?
一緒にお茶しません?」


パニ「ふふふっ 嬉しい
テヨン、一緒にいい?」


二人の会話をぽかーんとしながら聞いていたけれど、そこでようやくハッと我に返る


テヨ「もっ、もちろんっ!」


彼女と一緒にお店の一角に向かいながら、ようやくじわじわとさっきの会話が理解できてソワソワと落ち着かなくなった
3人で席に座ってから一旦紅茶を飲んで心を落ち着かせると、先頭をきってティファニーが口を開いた
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