Book4 t3

□ソシみて Red or Pink 6
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TaeYeon side


実家から寮に戻ってすぐ、私はお土産を渡すためにソニの家を訪れた
私を見るなり笑顔で「おかえりなさいませ」と言ってくださったお手伝いさんに、
「おひさしぶりです」とご挨拶してお土産を手渡す
中等部の頃からお邪魔させてもらっているので、もう親戚の家みたいな感じだ

因みに、ソニは由緒正しく代々続く名家のお嬢様で、
おうちは複数の会社を経営している
そして、ソニのおうちの女性の方々は代々リリアン女学院の理事長を務めており、
今の理事長はソニのおばあさまだ
ゆくゆくはソニのお母様、
そしてソニのお姉さん達かソニがその跡を継ぐことになるらしい


歴史を感じさせながら手入れの生き届いたお屋敷の中、
お手伝いさんからほどよく冷房のきいたソニの部屋に通されると、彼女が笑顔で出迎えてくれた
勉強机の上の状態を見るに、彼女は勉強中だったようだ


テヨ「あ、ごめん
お邪魔しちゃったかな?」


ソニ「何言ってんのよ
テヨン、おかえり
ご実家でゆっくりできた?
お土産ありがとう」


テヨ「ただいま
うん、ゆっくりしてきた
ソニは最近まで何してたの?」


ソニ「え?う〜ん…
ほとんど宿題かな?
夏休み後半は山百合会の仕事で忙しくなるし」


テヨ「もう宿題終わった?」


ソニ「ほとんど終わったけど…
見せないわよ?」


テヨ「え〜っ
けち〜!」


ソニ「当たり前じゃない」



それからお菓子を頂きながらしばらく実家に帰ったときのお土産話などをしていると、
部屋の扉がノックされた


コンコンッ


手伝「お嬢様、家庭教師の先生がいらっしゃいましたが…」


テヨ「あ!ごめん、もうこんな時間だ
じゃあ私帰るね」


ソニ「ごめんね
テヨン、後でまた連絡してよ
ユリも誘って遊ぼうよ」


テヨ「あははっ そうだね
じゃあまた後で連絡する」


ソニ「うん
またね、お土産ありがとう」


テヨ「ううん
またね」



ソニに別れを告げて部屋を出ると、
そこには見たことのない家庭教師の先生が立っていた
「こんにちは」と軽くご挨拶をして部屋を後にする


ソニ、また新しい勉強かな?



彼女は昔から私にはよくわからない難しい勉強をたくさんしていた
ソニは中等部の頃から
「私には姉がたくさんいるから私が継ぐかはわからないけど、
将来はリリアンの理事はもちろん、他の経営にも携わりたいの」
そう言っていた
早くから自分の将来を見据えて頑張っているソニは、とってもカッコよかった


そんなことを考えながらソニのうちからゆっくり歩いて帰っていたら、
彼女が学校の宿題を終わらせて他の勉強までやっている時期に自分が何一つ宿題に手を付けていないことに気づいた


ヤバッ…!



私は一転、走るようにして慌てて寮に帰った



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