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□第10話 旅禍到着
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日番谷たちは、旅禍だと思われる人物の霊圧を追っていた。


「はぁっ…ここ、か?」


「はい…たぶん」


霊圧を追った結果、二人は兕丹坊のいる白道門へ来ていた。


そこには知らない死神と女1人、男2人に…黒猫がいた。


兕丹坊が戦っているのは知らない死神だ。


「……松本、一応霊圧消しとけ」


「はい!」


二人は霊圧を消して物陰に隠れ、二人の様子をしばらく見た。











『ーーー受け"て"み"ろ"!オラの最後の必殺技!万歳兕丹打祭!!』


兕丹坊は二つの斧を死神に降り下げる。


が、死神はニヤリとし、こう言い放った。


「悪りぃ、潰すぜその斧」






ドカカン!!






「……!!」

「そ…んな……。兕丹坊がやられたですって…!?」


二人が見た光景は兕丹坊の斧が割れ、さらた兕丹坊がこちら側へ吹っ飛んだ所。


日番谷は眉間にしわを寄せ、目を細める。





『ーー通れ!白道門の通行を兕丹坊が許可する!』







不意にそんな声が聞こえた。


「何してるのよ…兕丹坊…」


乱菊は飛び出そうとしたが、日番谷に止められる。








『ーーー黒崎っていうんだかお前ぇ…』


『あぁ。黒崎一護ってんだ』






ーーー黒崎…一、護だと?





二人は顔を見合わせる。



「隊長っ!やっぱりこの人たちが花音の言っていた…」


「…だろうな」


「ならっ…!」


「待て松本!………誰か来る」




兕丹坊が門を開け始めた時、何か近づく霊圧。


日番谷は警戒を強めた。





『あ…うあああああ…。さ、三番隊隊長…市丸…ギン…』




(市丸だと…!?)

(ギンですって!?)





『あァこらあかん』




グサッ!




市丸は兕丹坊の左腕を容赦なく切り落とした。


それはあまりにも瞬間的な出来事で、日番谷たちはもちろん、見知らぬ死神たちも呆然としていた。



『あかんなぁ…。門番は門開けるかめにいてんのとちゃうやろ』





ドクドクと兕丹坊から大量の血が溢れ出す。


『オラは負け"た"ん"だ。負けた門番が門を開けるのは…当たり前のこ"と"だべ!』


『…分かってへんねんな。門番が負けるゆうのは…"死ぬ"ゆう意味やぞ』


『!!』


ギンは兕丹坊に襲い掛かかろうとするが……






カキィィン!





『なんてことしやがんだこの野郎!』


知らない死神が、ギンの斬魄刀を止めていた。



(…市丸のを止めただと!?)

(何て強さなの…!?あの死神…)




二人が驚いているのもつかの間、ギンが兕丹坊とその死神から距離を取り、つぶやく。





『射殺せ…神槍』







ドサッ!





その瞬間、勢いよく死神と兕丹坊は門の外へと吹き飛んだ。

そして、兕丹坊のささえがなくなったために、勢いよく門が降りる。



「バイバーイ」


ギンは手を振りながら言い、瀞霊廷の奥へ戻ろうとしたが…途中で足を止めた。







「……何してはるの?十番隊隊長はんら」
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