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□第12話 旅禍再度到着
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「……まだ痛い…」


花音に突然襲ってきた頭痛は治っておらず、少しでも和らげようと頭を抑えた。


……うちは一体なんなの?



おかしいよね?前にもこんなことがあったなんて思うなんて…



「うちは…一体誰?」






漏れた言葉は自分への不信感だったー………。





コンコン


「……はい」


力のない返事で答える花音。


「卯ノ花です。失礼しますね」


そう言って卯ノ花は花音の病室に入り、寝ているベッドの近くで立ち止まった。


「ご気分はいかがですか?」


「……大丈夫です」


そう答えた花音だったが、言葉とはうらはらに顔色は悪く、声も弱々しいものだった。


「…今日も安静にしててくださいね?」


「……嫌です」


「………ダメです」


卯ノ花は殺気の含んだ目で、日番谷と同様に言うことを聞かせようと思ってそう言ったが…

花音はむしろ対抗して、側にあった雪晶色花を卯ノ花に向けた。


「今日は大事な用があるので…絶対に行かないとなんです。通してくれないなら………」


花音はその先は言わずに、卯ノ花を真っ直ぐに見つめた。



…これは…………引いてくれそうにありませんね…。







卯ノ花はため息をつき…


「…わかりました。ただし、少しでも調子がおかしかったらすぐに四番隊へ来てください」


と答えた。


「ありがとうございます!」


そう言って、雪晶色花を持ってベッドから降り、病室から出ていく花音。






……花音、無理をしないで……。


卯ノ花は悲しそうに花音を見送った。
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