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□第14話 動く藍染
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花音side


花音は十番隊隊舎内を歩いていた。


…さっきの、ギンと藍染の霊圧が消えたのは気のせい?




「…花音」


後ろから声がして振り向く。


そこには、腕を組んだ日番谷が立っていた。


「…冬獅郎。どうしたの?」


「…雛森に市丸たちのこと、忠告しておいた」


「…藍染、は?」


そう聞かれると、日番谷は僅かに目線を下に落とす。


「…言ってねぇ」


「….そっか」


原作だと、これが原因で桃は少し暴走しちゃうけど…


桃に、そんなことはうちでもできるだけ言いたくない…





「「…………」」





長い長い沈黙。


それを先に破ったのは日番谷だった。


「…おい、元気出せよ」


「…何言ってるの。暗くなってなんかないよ」


あくまで、顔に出さない。


そう、この状況で一番辛いのは、好きな人に本当のことを話せない冬獅郎の方。


「…なら、いいんだが」


「あ、ごめん。うち、もう今日は寝るね」


そう言って何かを言いかけた日番谷を突き放し、自室へ走り込んだ。


「あっおい!花音!」



日番谷は叫んだが花音は止まらず、静かな廊下に響いただけだった。

















雛森side

翌日。

雛森は、藍染と昨日ゆっくり話し込んでから、いつのまにか寝てしまっていた。


そして次の日になった朝、藍染の自室で目を覚ました。


「あ…れ?そだ、あたし…あのまま…。すいません!藍染隊長っ!いつのまにか寝ちゃったみたい…って……………藍染隊長…?」


藍染の部屋には、桃自身、ただ一人しかいなかった。




ジリリリリリリ!




突然、時計のアラームが鳴り響く。


「わぁ!もうこんな時間!?」


桃は急いで支度をし、慌てて隊首室から出て行く。


「藍染隊長、早く起きたなら一声かけてくれてもいいのに…。定例集会間に合うかな…」


不安になった桃は、立ち入り禁止場所を飛び越えて、近道を通ることにした。



…よかった。これなら間に合いそ…ーーーーー


「いやぁあああああああ!!」


響き渡る桃の突然の悲鳴。


近くにいた隊員らも、その声に大きく反応した。
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