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□第21話 過去・封印
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夜中の三時頃
結局花音は寝付けずに、六番隊隊舎で書類をまとめていた。
『九番隊が調査に出とる』
ゾクッ……
九番隊……けんちゃん…ましろん……
無事、だよね……?
その時、
「………え?」
この、感覚…
嫌だこの感覚……
ねぇ誰か嘘だと言って!!!
カンカンカンカン!
『緊急招集!各隊長は即時一番隊舎に集合願います!!九番隊に異常事態!九番隊隊長・六車拳西、及び副隊長・久南白の霊圧反応消失!』
嘘って…………
言ってよ……………
虚、死神、魂魄……
そして、決定的なのが……崩玉。
…これだけ情報が揃えば、わかってしまう。
もし、藍染は喜助が崩玉を開発していたことを知っていて…
藍染が実験している内容と崩玉の役割が一致していたとしたなら…
喜助は……
尸魂界から追放される……。
藍染が調べていたのは虚と死神と魂魄について。
ここからは、全部うちの予想になるけど、
藍染は死神の虚化…。死神と虚の融合を目指している。
そして、もう……それは実験が……ついに死神での実験になって………
九番隊が犠牲になった。
多分、これは九番隊だけでおさまらない。
他の隊にもきっと……
だけど、喜助には絶対手を出さないと思う。
…それが狙い。
喜助が崩玉を作った張本人。
崩玉は喜助曰く、死神と虚の境界をなくすもの…。
つまり…崩玉というものを開発した喜助は…
魂魄の大量変死事件、虚化事件の犯人に真っ先に疑われることになる……。
今のうちにできることは…
「…他の隊のメンバーを、これ以上犠牲者を増やさないこと!!」
集中して、変わった虚の霊圧を探った。
「……いた。でも……近くに…ひよ里と…真子………」
早く、いかなきゃ…!
花音は"零"と書かれた隊長羽織りを羽織り、翻しながら外へと飛び出した。