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□第25話
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藍染の反乱から一週間…ーーーー
ここ、尸魂界も徐々に平穏な日常を取り戻していった。
「……んっ……」
ここ……は…
目にうるつのは…天井。
そっか……うちは…誰かに殴られてから意識がなくなってーー……
「……藍染、どうなったんだろう?」
「藍染隊長…いえ、藍染なら、市丸たちとともにどこかへ去りましたよ」
「烈…!」
「お早うございます。花音…一週間も寝てらしたのですよ」
「一週間!?」
「……きっと、藍染が花音の体内に注入した強力な睡眠薬の効力が今頃効いてきていたのでしょう」
「あ…あのときの……」
ん?待ってよ?
「どうして烈は私が睡眠薬で眠らされたことを知ってるの?」
「それは…実際には見ていませんが、藍染本人が眠らしたと言っていたのと…眠らされた花音を実際に目にしていましたから」
そう、だったんだ……。
しんみりしている空気が漂う。
と、そのとき
「いや……そう言われましてもまだ……」
「もう治ったっつってんだろうが!」
「またかよーあいつら…」
「大体てめーら四番隊のくせによ、調子こいてんじゃ…………
「……お元気そうですね」
卯ノ花は花音から離れ、騒いでいた十一番隊隊員の肩をニコリと微笑みながら、がっちりとつかんでいた。
「う…卯ノ花隊長…」
「どうもっス……」
平隊員2人の顔からは、冷や汗が大量に出てくる。
「お元気になられたのは何よりですが、病室では静かになさってくださいね。……ここの屋根の下にいる限りは、あなたたちの命は私たちの手のひらにあるということをお忘れなく…」
卯ノ花は殺気を含んだ笑みで2人にそういった。
そのため、怯えた平隊員二人は慌てて逃げていく。
「……烈、怖がってんじゃーん」
「あら?花音が本気で怒ったときほど怖くはしてませんよ?」
「いや…多分烈の方が怖いよ…」
多分じゃなくて、確実に…。
見てるだけのうちでも今怖かったもん。
「…それはそうと花音、あなた100年前…藍染と接触して暴走してしまったのですね…」
「…んー。そうだねぇ…まぁ、藍染というよりもギンが協力してなかったら…暴走まではいかなかったかもしれないなぁ」
藍染の完全催眠にうちはかかってないし、うちの卍解は藍染と同じ完全催眠の能力も有してる。
戦闘能力はうちの方が上。
薬を飲ませてきたギンさえあのとき藍染に協力していなければ…。
険しい表情をした花音に卯ノ花は溜息を吐いた。
「特に異常はないので、もう退院しても良いのですが…あまり無理をなさらないでくださいね」
「…わかってるよ。治療、ありがとね」
「いえ、お大事に」
退院許可が出たと同時に、花音は十番隊隊舎へ向かった。