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□第8話 雪晶色花の想い
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一番隊


花音たちがついた頃には、もうすでに全員集まっていた。


「…全員揃ったようじゃな。では、これより隊首会を始める」


総隊長がそう告げると、隊長らの背筋がピンと伸びた。


「……十三番隊所属の朽木ルキアの処刑が、四十六室から決定された」


「!!」


隊員全員ざわつき始める。


しまった…!

この決定は四十六室が決めた決定じゃない!!

藍染が……決めた決定


つまり………










すでに四十六室は殺されてる……








「……どうしたんだい?静川君、顔が真っ青だよ」


藍染は心配そうな顔でそう言ったが、花音にはもはや悪魔の微笑みにしか見えなかった。


「何でも、ないです…」


花音は藍染をキッと睨みつける。


そんな行為を受け流し、藍染は笑って「よかった」と胸をなで下ろしていた。


…本当はそんなこと思ってないくせに!!


そう叫びたかったが、今は桃がいるために言えなかった。



「…暗い話はここまでじゃ。次の話題に移ろうかの。十番隊所属の静川花音」


「は、はい?」


「お主を十番隊第三席に昇格する」


総隊長はゆっくりとそう告げた。


「………え?」


今、何て言いました??


「花音ちゃんが三席!?すごい!!」


桃が歓声を上げる。


「えっ?えっ!?」


うちが三席って…嘘でしょ!?


「おめでとー!花音!」


ガバっ!


乱菊は勢いよく花音に抱きついた。


…が、乱菊の豊富な胸が丁度花音の顔あたりに来るため…


「ら……ぎ、く……」


花音は窒息寸前になっていた。


「おい松本!静川が苦しがってる!」


「あら?ごめん〜!花音、大丈夫?」


乱菊は慌てて花音から離れた。


「だ、大丈夫…」


「よかったぁ〜〜!」


そう言ってまた乱菊はギューーッと抱きしめる。


「……(苦笑)」


もういいやと思った花音は、乱菊にされるがままにされてから、ようやく離してもらった。


「では、これにて隊首会は解散とする」


総隊長がそう告げ、みんなそれぞれの隊へと帰っていった。


「隊長〜!今日はお祝いですよっ!お祝い!ね、花音♪」


「…なんで乱菊んなにテンション高いのよ…」


花音は呆れながらそう言う。


「だって三席よ!?平隊員からのいきなりって凄すぎるじゃない♪」


愉快そうに笑いながら言った。


「……ってことで、今日は宴会しますよね!?隊長!」


「えっ!?」


宴会するの!?


「…嫌なのか?」


花音が驚いた声をあげたことから、あまりやりたくないのではと思った日番谷は、そう尋ねた。


「いや、嬉しい…けど……」


本当に四十六室が殺されているのか…確かめに行かなきゃ…

うちは藍染の催眠に唯一かかってないから…


「……」


「…花音?」


うつむいた花音を乱菊は不思議に思い、花音の顔を覗き込む。


「うわぁっ!な、何…!?」


「"何!?"じゃないわよ!…昇格したのに、なんでそんなに暗いのよ?」


「えっ…。うち、暗くなってる?」


「え?暗くないの?」


「全然。つかなんで?」


「……ならいいんだけど」


「?……変な乱菊っ」


…絶対何か隠してるわね。


そう思った乱菊だったが、花音が誤魔化してくるので追求するのをやめた。
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