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□第10話 旅禍到着
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「……市丸、気づいてたのか」
日番谷は氷輪丸を手にする。
「当たり前や。いくら霊圧を消しても、殺気のある目で見られたらなぁ」
「………」
相変わらず市丸はニヤリと笑っている。
「その様子やと…花音ちゃんから何か聞いてはったんかな?」
「…てめぇが知る必要はねぇ」
日番谷は霊圧を上げ、市丸を睨みつける。
そんな日番谷をあざ笑い、市丸はニヤリとしながら言った。
「……花音ちゃんはすごいなぁ。僕らに殺られそう…いや、ちょっと違うけど、あの場で卍解を取得するんやもの」
「「!!」」
その言葉に二人は目を大きく見開く。
「でもま、やっぱ眠りますわな。一気に使ってしもうたら」
「てめぇ…」
日番谷の目はハッキリとした殺気を宿した。
「怖いわぁ〜、そんな怒らへんといて。十番隊長はん」
そう言い残して、市丸は瞬歩で逃げていった。