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□第12話 旅禍再度到着
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隊長たちside
そのころ隊長らは、一番隊へ集められていた。
「何ですの?イキナリ呼び出されたかお思うたらこんな大袈裟な…。尸魂界を取り仕切る隊長さん方がボクのためにそろってまァ…」
そう言って辺りを見回す市丸。
「……でもないか。十三番隊隊長さんがいらっしゃいませんなァ。どないかされはったんですか?」
「彼は病欠だよ」
東仙は無表情でそう答えた。
「またですか。そらお大事に」
「…ふざけてんなよ。そんな話にここに呼ばれたと思ってんのか?てめぇ一人で勝手に旅禍と遊んできたそうじゃねぇか!」
更木は市丸に近寄り、市丸を睨みつける。
「しかも殺し損ねたってのはどういうわけだ?てめぇほどのヤツが旅禍の4、5人殺せねぇわけねぇだろ」
「あら?死んでへんかってんねや?アレ」
「何!?」
「いやァ、てっきり死んだ思うててんけどなァ。ボクの勘も鈍ったかな?」
市丸はとぼけてヘラヘラと笑う。
「…ククッ…」
涅が突然、ニヤリと笑いだした。
「猿芝居はやめたまえよ。我々隊長クラスが相手の魄動が消えたかどうか察知出来ないわけないだろ。それとも、それが出来ないほど君は油断していたとでも言うのかネ!?」
それを事に、涅、更木、市丸の3人の口喧嘩が始まった。
それを見ていた日番谷は、呆れてため息を吐いた。
「…始まったよ、バカ親父共のバカ喧嘩が。退院したばっかりっていうのに、付き合いきれねぇな」
そう、日番谷は3時間前に退院したばかりだったのだ。
俺は一体…どうしていきなり血を噴いた?
日番谷は少し違和感を覚えていた。
完全催眠であるはずの藍染の催眠。
それが完全じゃないことは、わざと藍染がそうしたのか、それともーーー…………
……後でゆっくり考えるか。
「いややなぁ。まるでボクがわざと逃したみたいな言い方やんか」
「そう言っているんだヨ」
「うるせぇぞ涅!今は俺がコイツと喋ってんだろ!俺に斬られてぇなら話は別だがな!」
3人の口喧嘩はまだ続いていた。
「…下らぬ」
「やれやれ」
「……」
日番谷だけではなく、それを見ていた砕蜂、京楽、朽木は完全に呆れかえっていた。
「ぺいっ!!」
総隊長が怒声を上げる。
そのため、三人の口喧嘩はピシャリと止まった。
「やめんかい、みっともない!更木も涅もさがらっしゃい!」
総隊長命令で、二人はオズオズと引き下がった。
「……今日のお主の命令なしでの単独行動。そして、標的を取り逃がすという隊長としてあるまじき失態!それについてお主からの説明をしてもらおうと思っての!そのための隊首会じゃ。……どうじゃい、何ぞ弁明でもあるかの?」
総隊長はド迫力の目に殺気をともし、市丸に尋ねた。
「ありません!」
「…何じゃと?」
「弁明なんてありませんよ。ボクの凡ミス、言い訳のしようもないですわ」
市丸は頭をポリポリかきながら、そう返事をした。
「…さぁ、どんな罰でもーーー
「ちょっと待て、市丸…
市丸が話しているときに、藍染が前に出て市丸の話を遮った。
と、そのとき
ガァーーン!!
「「「「「!!!」」」」」
『緊急警報!!緊急警報!!瀞霊廷内に侵入者アリ!!各隊守護配置についてください!』
と、いきなり命令が下された。