change
□第21話 過去・封印
3ページ/6ページ
「虚化の原因を作ったのはあんた。催眠をかけて、魂魄で実験して…最後に死神で実験して……。藍染っ!!あんた一体何がしたいの!?」
「……それは驚いたな、花音君。そこまで読んでいたとは…」
「……喜助を…追放になんかさせない!!」
「それは無理だね。この事件の黒幕は全て、浦原喜助によるものになるんだから」
……やっぱり!!
「しかし……花音君と任務が一緒にならなかったことは失敗したな…」
「任務?」
「ただ一人、真実に近づいた君には教えてあげるよ。僕の斬魄刀の能力を」
「………」
「敵にこの世界のあらゆる事象を僕の意のままに誤認させる。それが僕の斬魄刀"鏡花水月"の真の能力。要するに……完全催眠」
「…知ってたよそんなこと!」
「ほう……。やはり失敗だったな」
「どうゆうことよ?その藍染ってやつ。説明してちょうだい」
真央が突然、花音と藍染の会話に入ってきた。
「……見かけないやつだな。だが…霊圧は隠してるだけで相当ありそう」
「「「「…!」」」」
藍染の微笑みには、零番隊全員が硬直した。
「それに花音君のその羽織り…もしかして君たちは…」
「そうだよ藍染…。うちは零番隊隊長…この子たちは零番隊の隊員!!」
「…なるほど、ね。この霊力の高さにも納得がいったよ」
「…っさっさと言えよさっきの続き!」
「そう焦らなくても教えてあげるよ、零番隊諸君。僕の斬魄刀の能力の解放それが催眠の儀式なんだ。花音君には護廷十三隊で唯一、僕の斬魄刀を解放する瞬間を見る機会がなかった。つまり、花音君だけが、僕の催眠にはかからない…」
「…今更やっても無理だけどやるの?」
「いや、まさか。花音君には催眠をかけたって無駄さ」
「ならどうして失敗っ……
「………僕が直接、ここで殺すからね」
カキン!
花音は咄嗟に雪晶色花を引き抜き、藍染の斬魄刀を防いだ。
「不意打ちとか…それしかできないわけ?」
「……まさか。そんなわけがないだろう?」
身を引いた藍染の後ろから、身の覚えのある人物が。
「誰………!?」
「……九番隊第五席、東仙要」
「五番隊第三席、市丸ギンや」
九番隊…!?
まさか…拳西たちは"仲間にやられる"という不意を突かれて…?
二人はあっという間に花音のそばに来ていた。
「花音っ!」
「ダメ!零番隊は来ちゃダメ!」
「だけどっ…花音…」
「零番隊のみんなには、この後のことを任せたいの!戦いは…うちだけで十分だよ!!破道の九十、黒棺!!!!」
花音は詠唱分を破棄して九十番台の破道を東仙と市丸に向けた。
おかげで、二人は黒い直方体に囲まれる。
…もし、花音がここまでキレていなければ、二人は致命傷を負わなかっただろう。
花音は霊力を半分以上出していた。
全てを出すと、尸魂界が消滅する……それをわかっているから半分。
直方体が消えると、そこからは全身を血だらけにした市丸と東仙が出てきて、そのまま地面に倒れた。
「…なんとゆう強さだ…。戦闘では僕は負けるな…」
「じゃあもう覚悟は決まってるよね?」
花音が睨みつけると、藍染はニヤリとした。
「……市丸」
ヒュッ!
藍染がそう言うと、花音の後ろに血だらけの市丸が回り込み、花音の口の中に"何か"を入れた。
どうして…市丸ギン……
「お疲れ、ギン。もう休んでいいよ」
ギンは力を今度こそ使い果たしたのか、その場に倒れる。
どうしてそんなに…切なそうな顔をしているの………?
「……っ!?」
その時、花音の身体に異変が起こった。