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□第21話 過去・封印
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「虚化の原因を作ったのはあんた。催眠をかけて、魂魄で実験して…最後に死神で実験して……。藍染っ!!あんた一体何がしたいの!?」


「……それは驚いたな、花音君。そこまで読んでいたとは…」


「……喜助を…追放になんかさせない!!」


「それは無理だね。この事件の黒幕は全て、浦原喜助によるものになるんだから」


……やっぱり!!


「しかし……花音君と任務が一緒にならなかったことは失敗したな…」


「任務?」


「ただ一人、真実に近づいた君には教えてあげるよ。僕の斬魄刀の能力を」


「………」


「敵にこの世界のあらゆる事象を僕の意のままに誤認させる。それが僕の斬魄刀"鏡花水月"の真の能力。要するに……完全催眠」


「…知ってたよそんなこと!」


「ほう……。やはり失敗だったな」


「どうゆうことよ?その藍染ってやつ。説明してちょうだい」


真央が突然、花音と藍染の会話に入ってきた。


「……見かけないやつだな。だが…霊圧は隠してるだけで相当ありそう」


「「「「…!」」」」


藍染の微笑みには、零番隊全員が硬直した。


「それに花音君のその羽織り…もしかして君たちは…」


「そうだよ藍染…。うちは零番隊隊長…この子たちは零番隊の隊員!!」


「…なるほど、ね。この霊力の高さにも納得がいったよ」


「…っさっさと言えよさっきの続き!」


「そう焦らなくても教えてあげるよ、零番隊諸君。僕の斬魄刀の能力の解放それが催眠の儀式なんだ。花音君には護廷十三隊で唯一、僕の斬魄刀を解放する瞬間を見る機会がなかった。つまり、花音君だけが、僕の催眠にはかからない…」


「…今更やっても無理だけどやるの?」


「いや、まさか。花音君には催眠をかけたって無駄さ」


「ならどうして失敗っ……











「………僕が直接、ここで殺すからね」






カキン!


花音は咄嗟に雪晶色花を引き抜き、藍染の斬魄刀を防いだ。


「不意打ちとか…それしかできないわけ?」


「……まさか。そんなわけがないだろう?」


身を引いた藍染の後ろから、身の覚えのある人物が。


「誰………!?」




「……九番隊第五席、東仙要」

「五番隊第三席、市丸ギンや」


九番隊…!?

まさか…拳西たちは"仲間にやられる"という不意を突かれて…?


二人はあっという間に花音のそばに来ていた。


「花音っ!」


「ダメ!零番隊は来ちゃダメ!」


「だけどっ…花音…」


「零番隊のみんなには、この後のことを任せたいの!戦いは…うちだけで十分だよ!!破道の九十、黒棺!!!!」


花音は詠唱分を破棄して九十番台の破道を東仙と市丸に向けた。


おかげで、二人は黒い直方体に囲まれる。


…もし、花音がここまでキレていなければ、二人は致命傷を負わなかっただろう。


花音は霊力を半分以上出していた。


全てを出すと、尸魂界が消滅する……それをわかっているから半分。


直方体が消えると、そこからは全身を血だらけにした市丸と東仙が出てきて、そのまま地面に倒れた。


「…なんとゆう強さだ…。戦闘では僕は負けるな…」


「じゃあもう覚悟は決まってるよね?」


花音が睨みつけると、藍染はニヤリとした。


「……市丸」


ヒュッ!


藍染がそう言うと、花音の後ろに血だらけの市丸が回り込み、花音の口の中に"何か"を入れた。


どうして…市丸ギン……


「お疲れ、ギン。もう休んでいいよ」


ギンは力を今度こそ使い果たしたのか、その場に倒れる。


どうしてそんなに…切なそうな顔をしているの………?


「……っ!?」


その時、花音の身体に異変が起こった。
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