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□第22話 各戦闘
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「……っ!」
うそ、でしょ?
来たことに気づかなかった…。
「花音ちゃん起きたみたいでよかったわぁ〜。…雛森ちゃんが殺しに行くタイミングが寝てるときじゃなかったから、やられてもうたけど」
「……は?」
動きが止まる日番谷。
「あれ?花音ちゃん日番谷はんに話しておらんかったのー?"雛森ちゃんに狙われたー"って」
「………話したところで無駄だと思ったからだよ、市丸ギン!」
霊圧をぐんっと上げる。
「……もしかして花音ちゃん、記憶戻ったんか?」
「……おかげさまでね」
「へぇ〜…これはマズイなぁ。昔の花音ちゃんの戦闘能力に加えて、今の花音ちゃんの知識が加わってもうたら…」
「それだけど、うちはもう未来の記憶がなくなった」
「……それはどうゆうことだ、静川」
日番谷にそう質問される。
「…そのまんま。昔の記憶を手に入れたら、書物のことを思い出せなくなった。ただ、それだけ………それより」
花音はキッと市丸を睨みつける。
「あんたがうちに変な薬飲ませなきゃ、こんなことにはならなかったんだけどね?」
「何言うてん。それは花音ちゃんが強すぎたからや」
徐々に霊圧が上がっていく二人。
「…そういやあんとき僕やられて終わってしもて、仕返しまだしてへんかったなぁ」
「したくせに。薬で!」
「あれは薬やし、僕が直接手を加えたわけやない。だから…」
市丸はニヤリとして神槍を抜き、花音に振り下ろした。
花音は咄嗟に雪晶色花を抜いて受け止める。
「今……仕返ししたる」
「……ふぅ〜ん。倒せるとでも思ってるの?………日番谷隊長!雛森副隊長を連れて帰って!!」
花音は市丸の攻撃を受け流しながら、日番谷に叫んだ。
「あぁ…!」
日番谷は体の向きを変え、瞬歩で移動しようとした、そのとき
シュンッ!
市丸の神槍が二人に伸びていった。
花音は咄嗟に雛森を抱えている日番谷の前に瞬歩で移動し、同時に雪晶色花で受け止めた。
「…花音ちゃん…このスピードについてこれるっちゅうのか…。ほんまに恐ろしい子や…」
「…そういうあんたこそ、相変わらず卑怯な手使うね……日番谷隊長!早く!」
「あぁ!ありがとな、静川!」
日番谷は雛森を抱えたまま、今度こそ瞬歩で移動して去っていった。
その様子を見届けると、市丸の動きが急に止まる。
「…!」
花音の動きも止まった。
……この霊圧は……。
花音がそう考えたとき、市丸は神槍を突然鞘にしまいこんだ。
「…どうしたの?いきなり中断しちゃって」
「ちょっと野暮用思い出したんや。この対決はまた今度…」
ニヤリとしてから、市丸は霊圧を消してどこかへ去っていった。
「……霊圧消しても位置わかるんだけど…」
いや、わざと…やってるのかもしれないね。
さっきの霊圧……
あれは……
「花音!!あんた起きたのね!」
そう、乱菊だった。