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□第23話 市丸の想い
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「…ただ…一つだけ失敗していたことがあってね。僕の催眠にただ一人…静川君だけはかからなかったのさ。静川君とは虚退治の任務で一緒になることがなかったからね」


「……なるほど。斬魄刀の解放こそが、催眠の儀式というわけですか…」


「ご名答。まぁ…仮に彼女に催眠が効いていたとしても、彼女なら気づくだろうと想定していたさ。彼女は霊圧探知能力が高くて、こちらがいくら霊圧はを消しても見つけてしまうし…」


…でしょうね。あの子は天才ですもの。


「平子隊長たちを虚化させた後、零番隊を率いてすぐ側まで来ていてね…。あの時は本当に焦ったよ。ギンも要も破道だけでやられてしまったんだから…。
でも、ギンに"何があってもこの薬を彼女の口に入れろ"と命令しておいたおかげでね…ギンは立てないはずのところを踏ん張って彼女に薬を飲ませたのさ…」


……!

薬…ですって?


「まさか…花音の暴走はあなたが!?」


「…おっと、喋りすぎたね…。この辺で終わりにしておこうか…」


すると、布のような物が藍染と市丸を包み込んだ。


「花音を離してください」


「…それは無理な頼みごとだ。彼女は私の計画に必要…。最後に、褒めておこうか。完全催眠下にありながら、僕の死体に僅かな違和感を感じたことは見事だった…」


「ーーーー待てっ!」


虎徹がそう叫んだと同時に、藍染たちの姿はすでに消えていた。













双極の丘(恋次・ルキアside)


恋次とルキアは隊長・副隊長らから逃げている際中、東仙と出会い、いきなり双極の丘に飛ばされていた。


「ゲホッゲホッ…!な…何だってんだ一体…………」


「ここは…双極の丘?」


二人が驚いていると、後ろから足音が近づいてきた。


「ようこそ阿散井君」


その声に、恋次とルキアが後ろに振り向くと…

そこには花音を抱えている市丸と、死んだはずの藍染が立っていた。


「朽木ルキアを置いて、退がりたまえ」


「あ…藍染隊長…!?なんで生きて…。それに、なんで花音が……?いや…それよりも…今、何て…?」


「…妙だな。聞こえていないはずはないだろう?仕様のない子だ。二度と聞き返すなよ…。朽木ルキアを置いて、退がれと言ったんだ。
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