I want teach… ”love”
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「ねぇ瑠奈、怪盗キッドって知ってる?」
「ぶっ!!!……ゴホッゴホッ!」
今は時が経ってお昼の時間。
私はというと青子と快斗と成り行きで仲良くなってしまい…一緒にお昼を食べているところで。
ちなみにもう二人のメアドや電話番号とかの連作先も交換済み。
…さすがに主要キャラに振れすぎじゃない…?
まぁ組織に入ってしまった以上、関わる羽目になっちゃうのは確実なんだけど。
それにしても…
「ちょっ、瑠奈!大丈夫か?」
「ゴホッ…だ、大丈夫……」
いきなり怪盗キッドの話かい!
くそ…不覚にも吹いてしまった。
「し、知ってるよ…。マジシャンで怪盗なんだよね?」
「そうそう!8年前から全く姿を現さなかったのに、急にまた出てくるようになった怪盗よ!」
「その怪盗キッドってやつはマジシャン!?…てことは、マジックできるのか!?」
私と青子の会話に突然入ってくる快斗。
…のちに君が怪盗キッドとなりますよ〜。
「もちろん!でもいくら快斗がマジック得意でも、怪盗キッドには勝てないわ!」
「んだと!!瑠奈、オメーはどう思う!?俺が本当に怪盗キッドに勝てないと思うか!?」
いやだから、私に話を振るなって。
「……そうなんじゃない?怪盗キッドのトリックは実際に凄いし。マジックは見てて面白いから、怪盗なのに応援したくなっちゃうよね」
そしてイケメンさんなんだよ。
寺井さんじゃなくて、快斗の怪盗キッドはね!
私がそう言うと快斗は不満そうにケッと笑った。
「…おもしれー。そいつと勝負してやろうじゃん!!」
「は?バ快斗が!?」
「そんなやつは俺がとっととつかまえてやるぜっ!」
快斗はそんなセリフを言い残して、ポンっと私たちの前から消えた。
…マジックだ。
「なによ、かっこつけちゃって…。勝てっこないじゃない。お父さんだって手焼いてるんだから…。ね?瑠奈」
「そうだね…。ていうか、青子のお父さんは何かやってるの?」
…答え知ってるけど一応聞いておく。
「あー…お父さんはキッドの事件専属の警部をしているの。ずっとキッドのことを追いかけてるんだけど…………」
「なるほどね〜。だから、お父さんでも手が焼いてるってことか」
「そうよ!だからバ快斗なんかに捕まえられるわけがないわ!」
それがねー…バ快斗さんが怪盗キッドになっちゃうんだよ、青子。
原作知ってるとなんかこの話面白いね。
怪盗キッドが怪盗キッドを捕まえるって解釈になるじゃん!
お昼もそろそろ終わる頃…
「さて….午後の授業もがんばろ!」
「….あれ?そういえば快斗、どこに行ったんだろう。青子、探してくるね!」
「あー….青子…。探さなくても大丈夫だよ」
「え?なんで?」
何でって……彼は私の天井の真上にいるからね…。