I want teach… ”love”
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瑠奈side
米花シティホテル
「ねぇベルモット。本当に組織は米花シティホテルで集合って言ったの?」
「そうよ。…何かおかしいことでも?」
「…あなたたちのような組織が場所をそんな簡単に言う?暗号とかで送ってきそうなんだけど」
「あら…さすがブランテーマ。あなた本当に今までただの高校生だったの?」
「さぁね?ご想像に任せるよ。んで、どうして?」
私がそう言うと、ベルモットはフッと笑った。
「私、ボスのお気に入りなの。しかも幹部。幹部は皆、情報が漏れないよういろいろ仕込まれているの。だから、暗殺とか裏の取引とか重要な仕事以外の仕事のときは普通に場所を指定するのよ」
「へぇ〜…。確かに、普通の仕事の内容なら話を聞かれてたとしても特に怪しまれないもんね」
「そういうことよ」
ベルモットとともに車から降りると、ベルモットは駐車場の奥へと私を案内した。
「…ま、今回は組織のメンバーを紹介だから、ちょっと警戒して車の中でやるみたいよ?」
そう言ったベルモットが指をさした方を見れば…
少し大きめのワゴン車が。
…なるほど。そこにみなさん集まるってわけね。
「どれくらいのメンバーがいるのかしらね〜。ボスはブランテーマのことを完全に信用したわけじゃないだろうから、私も誰が招待されてるのか楽しみだわ」
クスクスと笑みをこぼすベルモット。
私的にはあの子はいないでほしい。
後に灰原哀となる、女の子にー……。
そんな私の願いは、音もなく崩れていった。