I want teach… ”love”

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「んっ………」

起きたばかりの私の目に、太陽の光が直接入ってきた。

ここは……

「…って、はぁっ!?」

見覚えのある家。風景。
忘れるわけがない、そうここは…

「快斗の……家…」

そう、快斗の家。

つか、なんで私リビングで寝てるわけ?
普通はこういうのは女はベッドで寝かせられてて、床に男が寝てるんじゃないの?!

それとも私は女じゃないって!?

「お、瑠奈起きたか!おはよ」

「おはよう……てゆうかなんで私はリビングで寝てるの…」

「オメーの部屋準備してなかったからさ、今できたから今日からはそこ使っていいから!」

「あ、そう…。わかった、ありがとう」

準備してないなら快斗の部屋のベッド使わせてくれてもいいじゃんかー…。
漫画のあるあるでは、ヒロインは主人公のベッドで眠り、主人公は床で寝るっていうのが鉄板なのにー。

…なんてことは絶対に言えないけどね。

それと、一つ気になってることがある。

「あのさ快斗」

「ん?」

「昨日快斗んちに住むって決めたあと、私ってどうなったの?」

「………」

そう、昨日決心してからの記憶が何故かない。
そして服は着替えられている。

まさかとは思うけど快斗……

快斗はため息をつきながら口を開いた。

「やっぱり覚えてねーよなぁ」

「はぁ?」

「オメーそのまま寝ちまったんだよ。路地だっつーのに爆睡でな?しょうがないから俺が家に運んだわけ」

「それはそれは…どうもお世話になりました」

「まぁ…いろいろあったから疲れたんだろうよ」

「んじゃあ本題入るね?」

「お、おう?」

「どうして私は着ている服が昨日と違うのかな?」

ニッコリと微笑みながら快斗にそう問いかけた。
その瞬間ビクッとしてから固まる快斗。

「あー…それは、ほら…なんだっけ名前…そ、そう!のあさんに来てもらって着替えをお願いしたんだよ!」

「へぇ〜そう。のあさんと別れてすぐだったのに呼べたわけ?」

ギロリと快斗を睨みつけると…

「……すいません、俺が着せました!!」

快斗はあっさりと自分が脱がしたことを認め、謝罪をしてきた。

やーっぱり!!
女の服を勝手に脱がして着せることは、怪盗キッドでも許されることじゃないと思います!!

「快斗の変態」

「んなっ、変態じゃねぇっ!!」

「快斗の童貞」

「童貞じゃ………!?

「へぇ。快斗って童貞じゃないんだ?」

「………」

口をパクパクさせておし黙る快斗。

「お?もしや……童貞?」

ニヤリと私が笑いながら言うと、快斗はゆでダコのように顔を真っ赤にした。

「わ…悪いかよっ!」

「全然。ただ意外だなーって。快斗ってスケベだし女たらしだから割と経験してそう」

「…瑠奈の俺のイメージ酷くね?」

「だって事実」

「…俺ちゃんと一途なんだけど!!」

うん、知ってる。
快斗は小さい頃から青子一筋だから。

「そうだよねぇ〜青子が大大好きだもんねぇ〜青子だけを見てるもんねぇ〜

「ばっ…ちげーし!!くそっ…もう先に学校行ってるからな!!」

「ありゃ…いじめすぎた?」

快斗は本当にそのまま私よりも先に玄関を飛び出して学校へ行ってしまった。

「んーどうしようか」

とりあえず学校は遅刻確定だし、ゆっくり行こう。

まずはコナン君にあって、阿笠博士とせめて知り合いになりたいんだけど……

「小学生は小学校行ってますよね……」

しょうがないから私も高校行きますか……。
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