I want teach… ”love”
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「あっそうだ、瑠奈」
「ん?」
「もう一つ、質問いいか?」
「…何?」
「オメーが俺が怪盗キッドだって知ってたことには、正直あまり驚いてない。頭いいし、洞察力の高い瑠奈なら…バレるのは時間の問題だなって思ってたから」
「………」
「けど、どうして俺の親父のことまで知ってるんだよ?異世界から来たって…最近のことだよな?」
あー……。
書物のことは説明してなかったね……。
「それは、私のいたセカイで…このセカイの書物があったから」
「はぁっ!?」
「二つ、あるんだけどね。一つは快斗が主人公の物語。だから…私は快斗の正体も、お父さんのことも、初めから全部知ってた」
「………」
快斗は唖然として私を見つめていた。
「もう一つは……小学生の男の子が主人公のお話。快斗は会ったこと、なかったかな?」
「多分。名前は?」
「………江戸川コナン」
快斗はうーん…と首をひねり、考え込むが……
「…わかんねぇ」
と最終的に答えた。
まぁ、そりゃそうだろうね。
コナンになってから、キッドとなんて会ってないから。
「……わかった?私のこと」
「……おう。つまりは瑠奈は俺のことも含めて…このセカイのことを最初から分かっていたから、意味深発言もした、と」
睨みながらそう言う快斗。
「あは、バレた?快斗面白いほど反応してくれるんだもーん」
「オメーなぁっ!!こっちは心臓ハラハラさせてるっつーのに!」
「………だから私は、このセカイで起きる事件の犠牲者を減らしたい。"知ってる"んだから、防ぐことができるはず」
「……なるほど、な。だけどなぁ瑠奈!それに関してはオメーに条件がある」
「はぁ?」
「助けるのはオメーの勝手でいい。…けど、無茶だけはすんなよ……今回のみたいな……」
そう言った快斗の声は、微かに泣いていた。
「心配させて……ごめん…」
「………」
「今度からは、ちゃんと快斗に相談してからにするから……」
「……絶対な?」
「……うん」
組織のこと、以外のことはね。
例え快斗でも組織のことを知ったら、私から離れていくだろうから……。
それに、一人にばれたら新一にもバレる可能性が高くなる。
それだけは……絶対に嫌。